こうや君のトルクメニスタン侵攻作戦がとうとう始まりました。今回のルートは、ウズベキスタンのヒヴァXiva/KhivaからトルクメニスタンのシャバトŞabat/Shabaへ入国し、ダルヴァザDerweze/Darvazaにあるガスクレーター「地獄の門」で一泊。土曜日の朝に首都アシガバードAşgabat/Ashgabatへ向かい、そこでニサ遺跡を見て一泊。日曜朝にマリMaryという都市へ飛行機で飛び、メルヴ遺跡を見たあとトルクメナバード方面へ移動し、ファラブFarab から国境を越え、ウズベキスタンのブハラに抜けるというものです。
朝に代理店訪問を終えてからヒヴァを出発したので、遅いスタートとなりました。まずはウズベキスタンの国境へ向かいました。
この日、早朝から動けていれば、グループツアーに入るという手もあったのですが、残念ながらそのスタート時間には間に合わないため、プライベートツアーを使うことなりました。グループツアーの1人頭の金額よりは高いですが、友人と2人で参加するため、1人当たりの金額はそれに数十ドル上乗せ程度で済みました。
ウズベキスタン側の出国審査は列に並んでスタンプをもらうだけであっという間に終わりました。余裕でした。以前、タシケントからタジキスタン・フジャンドに移動した際には国境に両替商がたむろしていましたが、ここでは見当たりません。そのためこの国境で僕たちはトルクメニスタンの通貨マナトを入手することはできませんでした。もしかすると、居合わせたウズベク人に聞いてみると応じてくれたのかもしれません。
外に出るとバスが待っていました。トルクメニスタン側の入国審査場行きです。よくわからないので周りに合わせて乗車しました。乗車料金は5000ウズベキスタン・スム/5トルクメニスタン・マナト/1USドルのいずれか。しかし、1USドル=12700UZSほどですから、少額とはいえドルだとずいぶん割が悪い。結局のところ、直線道路なので迷うことはありませんし、スーツケースがなければ歩けないことはない距離でした。
バスは例の如く満員になってからようやく出発。10分ほどでトルクメニスタン側に到着しました。乗車料金は降車時に順番に払いました。ここはまだニュートラルゾーンなのですが、そこで僕たちのガイドのおっちゃんが出迎えてくれました。最初は、部外者がよくこのゾーンに入れるなあと思ったのですが、ここからの手続きが妙に煩雑なので、ガイドがいなかったらと厳しかったろう、というのが正直な感想です。
入国審査の建物には入口が2つあり、右側が外国人、左側がトルクメン人用です。この建物の手前の路上にはトイレあり。
ところで、トルクメニスタン入国審査場は縦に2つ部屋が並んでいるのですが、僕たちが到着したとき、奥の部屋には日本人の集団が見えました。大量の生活物資を持って並んでいるウズベク人を除くと、ここにいた外国人の中で最も多かったのが日本人です。
さて、ここからの手続きの流れは以下の通りでした。
1.新型コロナウイルスのPCR検査
2.アライバルビザの作成
3.支払い
4.入国審査
5.税関
縦に並んだ2部屋のうち、手前はPCR検査室、奥は入国審査、税関、支払窓口となっています。
まずは手前の部屋で、呼ばれた順に新型コロナウイルスのPCR検査を受検。どうやって検査を申し込むのかと思っていたら、ガイドのおっちゃんが僕たちのパスポートを持って奥の部屋に姿を消しました。その後、PCR検査員の手に僕たちの名前の入ったリストが回ってきました。ほかにもたくさんの人々が待機しているので、いつ自分の名前が呼ばれるか見当もつかず、聞き逃さないようにPCR検査室の入り口付近に張り付いて待ちます。しばらくすると呼び出され、検体採取を受けました。検査室といっても事務室を転用したようで、デスクが並んでいて、その一角で白衣を着た検査員が作業をするというもの。仕切りもありませんし、誰もマスクをしていません。鼻に一瞬、2cmほど綿棒を入れ、それを試薬入りケースに収納し、僕たちのリストにチェックを入れて終了です。陽性が出たらどうするのかと懸念していたのですが、結果が出るのを待つこともないですし、リストの氏名と検査を受けた人が同一人物かを確認する作業もなかったので、形式的なものでしょう。
次にアライバルビザを取るのですが、ガイドのおっちゃんが僕たちのパスポートを持ったまま奥の部屋に行ってしまったため、人ごみの向こうで何が起きているのか知る術なく、手前のPCR検査室前のスペースで待機し続けました。すると再びおっちゃんが姿を現し、僕のパスポートだけを持って戻ってきました。見ると、ビザがすでに貼ってあります。LOIをプリントアウトしてきましたが、使う場面はありませんでした。そして、ここでおっちゃんが僕の支払う料金を伝えてきました。PCR検査やアライバルビザ、手数料といった、入国プロセスでかかる全額を精算します。
ツアー開始前に旅行会社から受けた案内では、有効期限が10日以内のアライバルビザはイギリス国籍者を除き1人55ドル、行政手数料が1人4ドル、PCR検査が33ドルで、2000年以降に発行された紙幣で支払わなければならないとのことでした。合計92ドルなので、こうや君は100ドル札を用意してきました。
しかしここでガイドのおっちゃん曰く、奥の部屋で聞いてきた僕に対する請求額は80ドルだったとのこと。想定より安かったのでラッキーと思いながら100ドル札を渡すと、それを僕のパスポートに挟み、再び奥の部屋に消えていきました。
ここでまたしばらく待っていると、おっちゃんは再びやってきて、僕にパスポートとお釣り20ドルを返却し、今度は僕の同僚のパスポートを持ってきて同じ手続きを繰り返しました。同僚はモスクワのトルクメニスタン大使館でビザを取得してから来たので、ここで支払うのはPCR検査代と行政手数料のみのはずなのですが、33ドル+4ドルより多かったらしく、一体何にいくらかかっているのかよく分からずやや憤慨気味。
手持ち無沙汰な時間が長かったので、奥の部屋にいた日本人集団のおばちゃんと少し会話。この方の目撃情報だと、午前中にいた日本人団体ツアーの添乗員が「その時々によって料金が違う」と言っていたそうなので、アバウトなのか、頻繁に変更があるのかもしれません。
ガイドのおっちゃんが再び姿を現し、同僚のパスポートとお釣りを返却したところで、僕たちも奥の部屋に進みました。次は入国審査窓口に並びます。後続からの割り込みが激しいのですが、何とかここもクリアして、スタンプをもらうことができました。
ところで、支払窓口は入国審査窓口の隣だったのですが、僕たちがあそこに直接並んでいれば、僕と同僚は同時に支払いを済ませ、すぐに入国審査の列に並べたのではないのですかねえ。ガイドは1人分ずつ支払い手続きをしたため、2人目の分を支払うために改めて長蛇の列に並び直しているのです。入国審査場に着いてからすでに相当の時間が経過していました。何にそんなに時間がかかるのかよく分からなかったのですが、この辺に原因がありそうです。
ガイドのおっちゃんは僕たちが入国審査窓口に並んでいる間に税関申告書類を書き上げていました。書類はトルクメン語のみだったので、これも自力ではお手上げ。この場所はウズベキスタンの電波も届かなかったので、グーグルレンズで翻訳することもできず。裏面の署名欄のみ自ら記入しました。
そして最後に税関でX線に荷物を通し、係官に税関申告書類を渡します。これで手続きは終了。いやあ、長かった。建物を出て、ゲートの外へ向かいます。
ゲートの外では手配していた兄ちゃん(ドライバー)が待機していました。トヨタ・ランドクルーザーにスーツケースを積み込んで、ガイドのおっちゃんと共に乗車。ちょっと入国で手間がかかり、疲れたぜ。
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