2020年11月27日金曜日

モスクワ・ペテルブルク高速鉄道は「メトロ」?

  先日、将来開通のМЦД-3のハブ駅になるとされるホヴリノХоврино/Khovrino駅が新たに開かれました。メトロ(緑色の2号線)のホヴリノ駅との接続駅になっています。

 そのときにソビャニン市長が、ペテルブルク・モスクワを結ぶ高速鉄道の話をしたそうです。まあ、これは以前からある話ではあるのですが、まだ生きていたのですね。すぐ出来るとは思えないのですが。そのときにこの高速鉄道を「メトロ」なんて呼んでいるのが気になりました。メトロって、やっぱり地下鉄道ってこと?いや「地上メトロ」なんて言い方もあるので、そういうわけでもないか。ただそうなると「メトロ」って何なの?

(МЦД-3の計画図。建設局の頁より拝借)







2020年11月25日水曜日

ヴァルダイへの旅①(計画編)

 今回検討したのはヴァルダイВалдай/Valdaiです。モスクワとヴェリーキー・ノヴゴロドВеликий Ногород/Velikii Novgorodの間にある、ヴァルダイ湖のほとりにある町です。

 町の周辺は自然保護区域や森林があり、例年なら休暇を過ごしに訪れるロシア人の多い場所です。湖に浮かぶ半島にはイヴェルスキー修道院Иверский монастырь/Iverskii monasteryがあります。
 この修道院、公共交通機関では日曜日しかアクセスできないようです。ヴァルダイ市内からはおよそ10キロ離れているので、タクシーで行くか、2時間歩くか。どちらを選ぶか。


 日曜日限定で市内と修道院を結ぶのは100番バス。始発のペシャナヤ通りул. Песчаная/Peschanaya str.8:3011:0013:00、イヴェルスキー修道院を9:0012:0013:30に出発します。バスターミナルや町の中心部で乗車できそう。

 ところでモスクワからヴァルダイへは、プスコフПсков/ Pskov行きの列車が停車しますが、到着が真夜中なんですよねえ。



 もっと利用しやすいルートはないものか。
 乗り継ぎなら、モスクワからサンクトペテルブルグ行きの特急サプサンに乗ってボロゴエБологое/BologoeやウグロフカУгловка/Uglovkaで乗り換え、午前中に到着できます。以下は、ボロゴエ乗り換え。


 それから、トヴェリТверь/Tverまで出ればヴァルダイまでのバスがあります。
 モスクワトヴェリまでのアクセスは、鈍行・快速・特急とたくさんの列車が出ていて利用しやすい。
 近郊列車だとこんな感じです。



 特急サプサンはこちら。


 トヴェリヴァルダイ

 ところで、ヴァルダイはモスクワ方面よりも、サンクトペテルブルグやヴェリーキー・ノヴゴロドからの方がアクセスがいいのです。モスクワ-ぺテルブルグは列車・バスともに本数が多いので、ぺテルブルグまで行ってヴァルダイへ戻るルートもありでしょう。ぺテルブルグ-ヴァルダイの列車・バスで、使えそうなのはこの辺り。




 モスクワ-ヴェリーキー・ノヴゴロドの夜行列車は11本のみ。ただしヴァルダイまでのバス移動時間は2時間半で便数も結構あります。




 
 復路も調べてみます。直通の夜行列車は往路よりも利用しやすいでしょうか。



 ただし、日曜のイヴェルスキー修道院行きバスを利用し、同日の夜行列車でモスクワに戻るとすると、月曜朝モスクワ着の列車はふつう乗客が多いので席が取れるかどうかが問題です。しかも密を避けるのは難しそう。
 復路の列車での乗り継ぎルートはこちら。



 次はバスの復路です。ヴァルダイからトヴェリのバスは12本。



 そこから乗り継げるトヴェリモスクワの列車。こちらもかなりの本数があります。
15:00-19:30のバスで乗り継げるのはこのあたり。



 17:00-21:30のバスの場合。



 さて、どの手段が安全でしょうねえ。接触が少ない方がいいですが、予約時に混雑状況が分かるのはロシア鉄道くらいです。

2020年11月23日月曜日

ペトロフスキー旅宮殿訪問!(その2)

 さて、ペトロフスキー宮殿Петровский дворец/ Patrovskii dvoretsの見学当日となりました。


 集合場所は青い星の位置です。


 集合時間はツアー開始10分前。地下鉄ディナモДинамо/Dinamo駅、ペトロフスキー・パルクПетровский парк/Petrovsky park駅から徒歩10分弱で宮殿に着きます。地下鉄の出口にはサッカースタジアムがあります。これを背にして直進です。


  宮殿正面玄関を越えて宮殿を取り囲む壁に沿って進みます。すると1本目と2本目の塔の間にツアー用の入り口があります。ここで待っていると、集合時間が来ると警備員が中に通してくれ、一人一人名前をチェックしたあと、金属探知機を通って中に入ります。ウェブサイトでは身分証明書を持ってくるようにと案内されていましたが、当日は入館者リストで口頭にて名前を照合しただけでした。

 

 ガイドはモスクワ博物館の学術研究員でした。おかげで専門家の詳しい説明が聞け、濃密なツアーになりました。ほんの触りだけご紹介。


 ペトロフスキー旅宮殿は、エカテリーナ2世の命令で1780年に建てられました。もともとこの場所はヴィソコ・ペトロフスキー修道院(2016923日記事)の領地だったため、宮殿の名前は「ペトロフスキー」になったとのこと。しらなんだ。 

 「旅宮殿」の名の通り、この場所は皇帝がサンクトペテルブルグからモスクワへ行く途中で宿泊するために建てられたもの。エカテリーナ2世以降の皇帝は戴冠式のためモスクワに向かう道中、最後の晩にここに泊まったとのこと。

 

 1階部分は客人、2階は皇帝一家、3階は使用人の部屋だそうです。


 この宮殿には中央の庭園を囲むように、左右に比翼部分の建物が伸びています。建物に向かって右側が現在ホテルになっている部分。建築当時は調理場だったらしい。反対側は建物管理部の事務所。



 中に入ります。



 コートを預けて、モスクワ博物館の管理する展示室へ。1階に3部屋あり。



2か所ある大階段の一つ。宮殿のメインホールは2階にあります。壁のレリーフに描かれた果物は来客へのメッセージで、繁栄や豊かさを祈念しているそうです。


 2階の部屋はバンケットホールとして貸し出すことも。この建物はモスクワ市の迎賓館でもあるので、市長の執務室も用意してあるらしいです。ソビャニン市長はほとんどここに来ることはないそうですが。



メインホール。広すぎてカメラに収まりません。建物の外観写真の中央にある丸屋根の真下がここ。壁は途中まではレリーフ、天井はレリーフ風の絵になっています。



 1812年にはモスクワに遠征したナポレオン軍がこの宮殿に滞在したらしい。今では近代建築が増えてしまったためここからクレムリンは見えないのですが、当時はここからモスクワ中心部が見えたとのこと。宮殿の2階でモスクワ中心部側を向いた窓のある部屋をナポレオンは確保したと説明あり。



 宮殿の裏手の緑地帯はペトロフスキー公園Петровский парк/Petrovsky park。ここには19世紀半ばに裕福な人々がダーチャを建設し、最盛期には劇場まであったそうです。ですが、ソ連時代の都市開発でディナモ・スタジアムが作られたときにこの一帯の建物は取り壊されてしまったとのこと。


 VIPが迎賓館に泊まったり、ソビャニン市長がここに来たりするときには、ここにデスクを持って働いているモスクワ博物館の職員は出入り禁止になるみたいです。


 ツアーはこの部屋で最後。ですが特別に博物館の職員のオフィスを見せてくださいました。この階段を上って3階へ。元使用人の部屋というだけあって、天井が低いです。


 窓からの眺め。外から見た時と同じ形の窓です。内側の窓もベリーおしゃれ。


 久しぶりに出会った、内容の濃いとても面白いツアーでした。解説はロシア語だけのようですが、チャンスがある方はぜひどうぞ。なんとなくは分かるかと。いや、分からなくても楽しいですよ。

2020年11月18日水曜日

ペトロフスキー旅宮殿(ペトロフスキー・プチェヴォイ・ドヴォレツ)の見学方法

 モスクワ市内の北西部、サッカースタジアム、ディナモの近くに、映画のセットのようなとても美しい宮殿があります。それがペトロフスキー・プチェヴォイ・ドヴォレツ(ペトロフスキー旅宮殿)Петровский путевой дворецです。

 エカテリーナ2世がサンクトペテルブルグからモスクワへ行くとき、道中宿泊するための宮殿の建設を決定し、建築家カザコフにより1780年に建てられたたものとのこと。ただ、女帝本人はわずか2度しか宿泊しなかったようです。贅沢ここに極まれり。
 とは言え、のちにナポレオンがロシア遠征時に、モスクワ中心部を臨むこの場所に滞在したとのことで、結果的には無用の長物ではなかったわけです。

 それでここをじっくり見学したいのですが、今はモスクワ市政府の迎賓館やホテルになっていて、自由に入場できません。ところが一部はモスクワ博物館の展示室になっていて、ここがときどきツアーを募集しています。
 チケットはモスクワ博物館のウェブサイトから予約・購入可能。英語表記もあります。
http://mosmuseum.ru/
 まずЭкскурсии(ツアー)をクリック。


 すると、何種類かツアーが出てきます。赤い城マークがペトロフスキー旅宮殿です。


 クリックすると、催行の日時と料金、集合場所などツアーの詳細が表示されます。日時は都度更新されています。料金は平日昼だと500R、夜や休日だと700Rです。購入期限は催行日の1日前まで。
 購入するには、ページ上のБилеты(チケット)をクリックします。


 すると以下のページが出てきます。


 HPで購入可能なチケット一覧が出てくるので、ここから行きたい日時のツアーを探します。
 右側の赤い箇所をクリックし、次は購入枚数を指定します。
説明を追加



 次の画面で氏名、電話番号、メールアドレスを入力。画面左側に表示されている催行日時のチェックも忘れずに。Перейти к оплате(支払に進む)を押すと決済用のカード情報を入力する画面に変わります。



 購入が完了すると、メールアドレスにEチケットが送られてきます。当日は身分証明書を持参するようにとのこと。
 新型コロナウイルスの影響で、HPでの事前予約を求める博物館が増えたような。基本的にどこも概ね上記の要領で予約できるかと思います!

2020年11月15日日曜日

シュヤからモスクワへ鉄道で移動:ホルイへの旅6

  モスクワのコロナ蔓延は、それはもうひどいモノなのですが、最近はこのようなサイトがあって、市内のどこにコロナ患者がいるのか(或いは発生したのか)が一目出来ます。今のところ、僕の居住する建物では発生していませんね。とは言え、そのうち、自分もここに載ることになるかも知れません。今のところ、僕の居住する発生していませんね。

 それはさておき、ホルイへの旅の最終回、シュヤШуя/Shuiiaの待ちの訪問とモスクワ帰還の話です。



 ユジャ→シュヤのバス料金は175R。シュヤの中心部を通過してバスターミナル・鉄道駅へと進むので、中心部で降ります。着いたのは16:20でした。



 1枚目の写真の背の高い鐘楼が町の目印です。但し残念ながら工事中。その背後の十字架挙栄教会Церковь Воздвижения も入れず。


 また、雲が出て小雨が降ってきたので、近くのカフェに避難。ついでに遅い昼食でもと思ったのですが、コーヒーと紅茶各種のほか、食べ物はケーキとブリヌィしかなかった。仕方なくナポレオンという、ミルフィーユのようなケーキを注文したところ、なんと1本丸ごと皿に載って出てきました。まじですか。まあしかし味は甘すぎずおいしくて、結局完食してしまいました。デブ活万歳。



 夕闇が近づく中、歩行者天国を駅方面に歩きます。古い建物や教会がまとまって残されていました。



 写真はないのですが、土産屋に立ち寄ると、シュヤで作る布製品がたくさん。リネン類の好きな方はぜひご購入ください。シュヤで作る石鹸も名産品とのこと。

 こちらは文学郷土博物館。


 突然のレーニンさん。



 スーパー以外の商店はだいたい18:00くらいで閉まるところが多いようです。ぼちぼち駅に向かいます。中心部から駅まではかなりたくさんのバスがありました。1乗り23R。
 帰りのラストチカは19:31発なので、まだ時間がありました。スーパーで食料を調達してから駅に突入。ところがここで分かったのですが、シュヤの鉄道駅は現在改装工事中で、待合スペースがありませんでした。それゆえ、少し離れたバスターミナル内で待つか、ホームのベンチ(屋外)で待つしかありません。一応駅横に売店兼軽食屋があったのですが、新型コロナの影響か、売店のみの営業となっていてそこも使えず。幸いにも外で待っていても耐えられる気温だったので、プラットホームで待つことに。



 帰りのラストチカはずいぶん混んでいました。出発してしばらくすると、車掌が高速で乗客全員の額にレーザーを照射して体温を測っていきました。手慣れたものです。22:39にモスクワ・クルスク駅に到着。長い一日でした。



アルメニア編その2 エレバン探訪(part2)

漬物屋。キャベツ丸ごとがでかい。 スパイス各種。 野菜コーナーにて突然のしめじ。   ・鉄道駅横の市場(営業時間6:00~9:00) 地元の人々が通う生鮮市場を見たいならここもありです。駅舎に向かって右側にある体育館のような巨大な建物とその周辺で青果や魚、チーズ、スパイスなどを売...