2026年4月9日木曜日

ヤクーツク市内 寒冷地の風物詩(サハ共和国への旅その3)

 サハ共和国はほぼ全土が永久凍土地帯。首都ヤクーツクの1月の平均気温は-40℃、ときに-50℃まで冷え込みます。夏の平均気温は+24℃で、+30℃まで上昇します。そんなわけで、モスクワではまず見かけたことのない、寒冷地ならではの仕様が至る所にあります。かつてこの地を訪れた諸兄姉がすでに何度も紹介しているのでご存じの方も多いでしょうが、実際に目にすると驚きがありますね。せっかくなので、ここでもご紹介します。

 

●高床式の建物

住宅の熱が地表に伝わると、永久凍土地が溶けて地盤沈下するため、建物はこのような杭の上に建てられています。

ここまで杭をむき出しにしていない建物もありました。こんなにスカスカで、地震が来たらどうなるんだろうと思いますが、現地スタッフ曰く、この辺りでは地震は起きないとのこと。

 

●インフラパイプラインは地上に

モスクワなら上下水道やガスなどのインフラパイプラインを地下に埋め込みますが、ここはすべて地上に設置されています。巨大です。

 

もちろん電線も埋め込み式ではありません。

 

 

レーニン広場から徒歩10分ほどの場所なのですが、天気も相まって廃墟感があります。

 

 

●屋内待合室のあるバス停

すべてのバス停がそうなっているわけではないのですが、ヤクーツク中心部では屋外ベンチだけでなく、屋内の待合室が設けられているのをしばしば見かけました。これは北東連邦大学前。


こちらは中心部のキーロフ通りにあるバス停。

 

全国的によくある、普通の屋外バス停もあります。

 

●車の凍結防止カバー

駐車している車に、シルバーのカバーがかかっています。当地で「ナターシャ(Наташа/Natasha」と呼ばれている凍結防止カバーです。

冬の時期はこれをかぶせるほか、凍結による故障防止のためエンジンをずっとかけっぱなしにしておきます。いったいどれだけ燃料を消費するのか、想像するだけで恐ろしや。

 

こちらは走行中の自動車に積まれたナターシャ。

なぜこのカバーをナターシャと言うのか現地スタッフに尋ねたところ、諸説あるものの、一説には、兄と妹が暮らしていて、妹が兄の車のためにカバーを縫い、それが広まり、彼女の名前にちなんでナターシャと呼ばれるようになったとか。ほかにもブリヤートから持ち込まれたという説もあるそうです。現地スタッフによると、自動車が同地で一般庶民に普及したのはここ20年ほどなので、ナターシャが登場したのもそれ以降とのこと。

 

こちらの車はバンパーに布カバーが。これも冷気が入るのを防止しているのでしょう。

続きます。

2026年4月6日月曜日

ヤクーツク空港から市内中心部へ移動(サハ共和国その2)

身支度を整え、覚悟を決めて屋外に出ます。ヤクーツク空港の外観をパチリ。

 

ヤクーツク空港とヤクーツク市中心部の距離はおよそ7kmです。

 

公共交通機関を使用する場合、空港前から中心部のレーニン広場(Площадь Ленина/Lenin Square)までだと、所要時間の短い順にバスNo.4100102が運行しています。また空港前広場を抜けて表通りにあるバス停からはさらに541104もレーニン広場に行きます。一番まっすぐに中心部に向かう4番で、地図アプリによると乗車時間は20分程度。しかし実際にはもっとかかりました。運賃は現金または銀行カード払いで58R。ヤクーツクとネリュングリでのみ使える交通カード「スプートニク」や、サハ共和国の交通系スマホ支払いアプリАСОП(ASOPАвтоматизированная система оплаты проезда、運賃支払い自動システム)を使用すると46Rです。

 

タクシーなら、現地スタッフに聞いたところDriveeというアプリが一番いいとのこと。レーニン広場まで350Rです。ヤクーツク市内某所で「ヤンデックスGoがヤクーツクでも使えるようになりました」という広告を見かけましたが、対応するようになったのは最近のことのようです。僕もアプリで確認しましたが、Driveeよりやや高めで、同距離で430R

また現地スタッフ曰く、地図アプリはヤンデックス地図よりも2ГИС2GIS)の方がいいとのこと。シベリアのほかの地域でもそうだったなあ。2ГИСではヤンデックス地図と同様、車、公共交通機関、徒歩のルートと所要時間が調べられるほか、タクシーの業者と料金も表示されます。ヤクーツクだとDriveeの料金が表示されました。

 

空港ターミナル前のバス停。

4番バスがすぐにやってきました。これもまた地図アプリの時刻表ベースですが、10分程度のインターバルなので長時間待たずに済むようです。-50℃のときに路上で長く待っていられませんからねえ。ありがたや。

バスには前方、中央、後方の3か所ドアがあり、中央や後方から乗車して前方から下車します。支払いは降車時で、前方ドア付近の端末にカードをタッチし「支払われました Оплачено」と自動音声が鳴れば完了。または運転手に直接現金を渡します。

 

車内ではロシア語とヤクート語で停留所名のアナウンスが流れます。「レーニン広場 Площадь Ленина」と聞こえたところで下車。

ところで地図で確認したところ、この広場周辺には同名の停留所が複数あるのですね。以下の青丸がすべて「レーニン広場」停留所です。僕が下車したのは左から3つ目でした。

市内バス路線図。

 

空港からの4番バスの進行方向に向かって歩くと、左手にレーニン像が見えてきます。ハノイ以来の再開。

 

この足で支店に向かいます。仕事仕事。

2026年4月3日金曜日

常夏のベトナムから世界の寒極へ(サハ共和国への旅)

ベトナム出張中に対応していたトラブル対処の件で、ロシアに戻って早々、サハ共和国へ出張することになりました。4月からの異動を前に大仕事を押し付けられたものです。

 

サハ共和国といえば、世界最低気温の観測された地域があり、サハ共和国の首都ヤクーツクでも-50℃くらいまでは下がります。それはそれで興味ありますが、しかし時はすでに3月で、極寒の時期は過ぎており、ほっとしたのも正直なところ。ベトナムでの最高気温は+25℃、ヤクーツクは最低気温が-24℃。気温差は約50℃です。おじいさんのこうやくんにはもう十分。ついていけるのか。

 

モスクワはこの冬-20℃以下の冷え込みが長く続いたので、ベトナム出張前に使っていた防寒具をそのまま流用します。連日の-20℃以下は近年のモスクワではあまりなかったので、ああこういう寒さだったなと思い出したところ。これもヤクーツクに行くための準備だったと思うことにします。

 

モスクワからは67時間のフライトで到着。アエロフロートの機内食で、ヤクーチヤのレピョーシカが出ました。見た目はアエロフロートの機内でいつも出る白パンとほぼ同じです。味は白パンほどぼそぼそしていません。

 

 

ヤクーツク空港に定刻着。ここでは海外旅行用ロシア対応eSIMはエリアが変わったため、接続用リンクが送られてきて、承認するとすぐにつながりました。ロシアの電話番号を使っているスマホは何もせずスムーズに接続できます。そして、WhatsAppやテレグラムといった最近モスクワでブロックされているアプリが簡単につながります。

 

空港内は明るくクリーンでした。スーツケースを受け取って待合フロアに出ると、その先外に出る直前にタクシーデスクがあります。

 

都市間タクシー。

 

配車業者の連絡先と行先、料金一覧。

なかなかに遠い都市が羅列してありますね。タクシーでブラゴヴェシェンスクに行く人がいるということでしょうか。一番下のウスチ=ネラはヤクーツクから1000㎞以上離れているのですが、ドライバーはどうやって帰ってくるんだろう。

 

ターミナル内はコートを着たままだと暑いくらいですが、外は氷点下の世界。装備を完了して外に向かいます。

2026年3月31日火曜日

異動でいろいろと更新できず

  こうや君はいわゆる出世をすることになりました。相当に忙しくなり、更新頻度は確実に減りますが、まあたまには見てやってください。若い人たちには早く成長してもらい、仕事を託してのんびりと旅がしたいですねえ。

 ちなみに、たまには遠くに行きますので、記事化してアップする予定です。

2026年3月15日日曜日

日本ビザセンター営業中

すでに報道されていますが、日本を訪問するロシア人観光客が年々増加していることから、在ロシア日本大使館は212日にモスクワにビザセンターをオープンしました。近くを通る機会があったので立ち寄ってみることに。


中には警備員がいて、金属探知機をくぐって受付へ通れるようになっています。コンサルタントがさっとやってきて「どのようなご用件ですか?」とフォローが入ります。


事前予約制で、指定日時に同センターを訪問して書類を提出します。そのため予約者しかいないはずですが、相当の人数です。しかし、日本大使館領事部で受け付けていたときは座席が非常に少なく、ほとんどの人が何時間も立ちっぱなしで待っていたので、それと比べたら暖かい場所に座って待てるので相当に楽になったのではないでしょうか。

 

僕のロシア人の知人もここでビザ申請をしてみたとのこと。予約が取れるまで1か月ほど待たなければいけないそうなので、時間に余裕を持つ必要がありそうです。

 

欧米からの制裁により、ロシアから直接出国できる先がそもそも中東、中国、中央アジアなどに限定されているのですが、昨今の中東情勢急変でさらに利用できるフライトが狭まっているはずです。在留邦人の間でも、出国ルートをどうするか、春夏の一時帰国のフライトをどこ経由にするか、いったいいくらかかるのかはちょっとした話題になっているのですが、このロシア人旅行客の皆さんはどうするんだろう。

2026年3月12日木曜日

国際女性デー2026

これもベトナム行きの前のものですが、38日の国際女性デーを前に、花屋にチューリップが大量に入荷されていました。

隣にはミモザ。

道行くマダムが「いい香りね!」と。

当日は雪が降って冬に逆戻りしたようでしたが、花を手に歩く人たちがよく見られました。

 

余談ですが、この週末はモスクワ中心部で一時的にモバイルインターネット、さらには電話まで繋がらなくなりました。電話だけは常に使えると思っていたので、このタイミングで待ち合わせをしていた相手に何度かけても繋がらなかったときはだいぶ困惑しました。場所によりますし、地方より頻度はずっと下がるものの、通信ブロックに遭遇する頻度は増しているように思います。

2026年3月10日火曜日

あの会社のメモリアルが中心部に

モスクワはやはり寒かった。特に今日は寒いらしい。

ところで、半月ほど前、ザリャジエのあたりに行った際に、こんなものを見かけたのですが、アップし忘れていました。

 よく見ると、「民間軍事会社ワグネル」と書かれた旗が何枚かあります。あのワグネルの記念碑なのか。写真をよく見ると、乱を起こして飛行機事故でお亡くなりになったあの人もいますが、中には女性もいます。

 いつからあるのかわかりませんが、昨年はなかったような。僕が訪れたのは223日の祖国防衛者の日の後なので、もしかするとそれに関連して設置されたのかもしれません。

ヤクーツク市内 寒冷地の風物詩(サハ共和国への旅その3)

 サハ共和国はほぼ全土が永久凍土地帯。首都ヤクーツクの 1 月の平均気温は -40 ℃、ときに -50 ℃まで冷え込みます。夏の平均気温は +24 ℃で、 +30 ℃まで上昇します。そんなわけで、モスクワではまず見かけたことのない、寒冷地ならではの仕様が至る所にあります。かつてこ...