2016年9月9日金曜日

ダニーロフ修道院(モスクワ)

 モスクワ市内には古い修道院が幾つかありますが、今回はその中から14世紀に創建されたダニーロフ修道院Даниловский монастырьに行ってきました。男子修道院です。
 場所はクレムリから南、トゥーリスカヤ駅(Тульская, Tulskaya)が最寄りの地下鉄駅です。



 トゥーリスカヤから徒歩で10分程度でしょうか。



内部についてはわかりにくいので、トラベルサイトの図を引用します。



 夕刻に訪れました。修道院(教会)訪問の醍醐味は、外観や内装の見学よりも、晩禱(夕刻から夜にかけての祈祷)ではないかと思っています。薄暗い教会内で蝋燭の炎だけで照らされる教会内部。そこで響く美しい歌声。但し写真には撮りにくく、今回も内部については紹介出来ません。


 















 門の下にはフレスコやモザイク。モザイクは一方にダニール公、一方に府主教ピョートルです。やはりモスクワと言えばこの二人ですかね。写真はダニール公。



 門をくぐってすぐの光景。左右に修道院のパンや書籍、装飾品などを売る店が並んでいます。



 鐘を鳴らす堂役さん。上まで上がるのが面倒なのか、下から紐を操作して鐘を鳴らしていました。



 店を抜けると広場に出ます。そこから見て左手にそびえるのが、夕日に映える七公会議の聖人教会堂。17世紀のもの(16世紀の創建されたものを17世紀に再建)で、美しいフォルマです。ここで晩禱を見てきました。






 反対側、右に見えるのがトロイツキー聖堂。こちらは新しいフォルムです。また巨大です。



 トロイツキー聖堂を南から回り込んで正面に向かいます。塔と国際渉外部の建物が見えてきます。



 国際渉外部の建物です。



 塔の脇の門から一旦外に出ると、修道院の壁と「堀」っぽい溝があります。



 中に戻るとすぐにトロイツキー聖堂の正面です。巨大です。先の聖堂と共に、正面が東、至聖所が西にあります。






 トロイツキー聖堂を横に見て進むと、立ち入り禁止区域への歩道があります。恐らくこちらが総主教座のある区域です。
 























 聖人聖堂の方に戻って。脇に修道士の生活の場、僧房があります。



 修道院を守る壁を裏から見たところ。二階建て構造になっていて、往時、敵が攻めてきた時には、一階部分、二階部分の両方から敵に対して攻撃することが出来たはずです。



















 広場から入り口の鐘撞き堂を見たところ。



 トゥーリスカヤ駅に向かう途中で修道院が経営していると思しき歯科医院を発見。駅まで、また駅の向こうも恐らくかつては修道院の土地だったのでしょう。小礼拝堂や修道院のパン屋が幾つかあります。また通常は修道院に隣接している修道院墓地は駅を越えてもっと向こうにあります。



 因みにこちらの歯科医院は聖ダニールの庇護を受けているとのこと。他方で中世の方法で治療されてしまうのではないかと患者さんに思われてしまわぬよう、「現代式の」
歯科医院であることが強調されています。



 駅前の公園にも聖ダニール礼拝堂があります。



 雨のせいで、墓地訪問は断念しました。
(2016.9.9)

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