2025年11月9日日曜日

モバイルインターネットの接続状況(クラスノダール地方)

 ある事情で先日クラスノダール地方に行きました。ここのモバイルインターネットが壊滅的でした。代理店のスタッフ曰く、日によるとのこと。ただ、僕の訪問時は全くと言っていいほどつながらず、代理店やホテルでWiFiに接続しなければ業務連絡もできませんでした(注:今回はソチやアナパ、ゲレンジクといった黒海沿岸リゾート地には行っていないので、内陸部の話になります)。

 

 また隣のアディゲ共和国に足を延ばしましたが、ここもほとんどつながりませんでした。首都マイコープで町の人に聞くと、攻撃があるから仕方がないけれど、もう長いこと、ここ3日間はこの調子だと、うんざりした様子で語っていました。この地では大方の場所でカード払いできましたが、某所で端末機が通信不能になっていたので、WiFiまで停止していたという点で他所よりも程度がひどかったと言えます。モバイルインターネットがつながったのは、車がなくてはたどり着けない山頂でした。

 

 この2つの連邦構成主体内でもヤンデックス地図は閲覧や検索が可能で、ヤンデックス地図から旅行アプリの「ヤンデックス・プチェシェストヴィヤЯндекс Путешествия/travel.yandex.ru」に飛んでホテル予約もできました。しかし、ほかのアプリはネットがないので開かず。これは、ヤンデックスの一人勝ちだなあ。

 

 街中は、場所によってはカフェに電話番号で認証するフリーWiFiがありました。しかし日本の電話番号では認証が通らず、ロシアの番号が必要だったのと、VPNもモノによっては弾かれたので、これまで試した地域の中では制限が最も厳しい印象を受けました。

 

 クラスノダール鉄道駅にはロシア鉄道のフリーWiFiがありましたが、接続自体がなぜかできず。偶然のエラーだったのか、特別な事情によるものなのかは分かりません。尚、駅舎の一角ではロシア軍の壮行式らしきものをやっていて、物々しい雰囲気でした。笑顔と拍手で見送られる迷彩服の若者たちは何を思うのだろう。

 

 

2025年11月8日土曜日

ドネツクとロストフ・ナ・ドヌーとを直接結ぶ列車の設定

 Don24.ruによると、これまで直行がなく、乗換(ウスペンスカヤ経由)で連絡していたロシア・旧ドネツク人民共和国間にとうとう直行の列車が設定されるとのこと。正確には「ロシア側」はロストフかタガンローグ行きになる模様。バス以外にも直行便が出来ると、そのうち、モスクワ発の列車も設定されそうですね。ポクロウシク辺りがロシアの占領下に置かれると、ドネツクはもう安全圏と判断されたのかも知れませんね。(写真は Don24.ruから)


2025年11月6日木曜日

ペルミ鉄道駅の乗り場に気をつけろ!

先日の出張時の時のこと。


 ペルミからモスクワ行きの列車に乗車したときのこと。ペルミ-2鉄道駅でいつものようにプラットフォームの番号を確認し、そこに向かいました。


 駅舎内には「ゴルノザヴォツク方面」と「主要方面」の二つの表示があります。「ゴルノザヴォツク方面1番プラットフォームへ」という看板と、「主要方面へ」という看板を見た僕は、2番プラットフォームを目指して「主要方面」乗り場に向かいました。しかし、すでに停車しているはずの時間になっても、2番プラットフォームには列車が見当たりません。周囲の人々に尋ねたところ、どの方面かと聞かれました。どうやらゴルノザヴォツク方面にも2番ホームがあるらしい。そして彼らは「モスクワ行き」がどちらの方面かはよく知らないようです。

 

 ペルミ-2鉄道駅は駅舎を挟んで左右に線路が敷設されていて、それぞれに1から番号が振られているのです。駅舎に戻り鉄道職員に確認したところ、モスクワ行きはゴルノザヴォツク方面のプラットフォームに停車しているとのこと。向かってみると、こういう時に限って列車の車両数が多く、しかも自分の車両の停車位置が遠いのはお約束。加えて今回の列車は長すぎて、プラットフォームからはみ出していました。出発時刻が迫っていたこともあってか、一つ手前の車両の車掌が、「あちらはもうプラットフォームがないので、ここから乗ってください」と案内してくれました。

 

トヴェリ以来の、乗り遅れそうになる危機でした。これでもう失敗しないぜ!

 

最後に、ペルミ-2鉄道駅の時刻表。

2025年11月1日土曜日

ノヴォヤセネフスカヤ・バスターミナル(モスクワ)

 ノヴォヤセネフスカヤ・バスターミナルАвтостанция Новоясеневская/ Novoyasenevskaya Bus station。これまで紹介した中央バスターミナルやセヴェルヌィエ・ヴォロータ(北門)などより小規模ですが、先日行く機会があったのでご紹介します。

 

 最寄りの駅はモスクワ地下鉄オレンジ線の最南端ノヴォヤセネフスカヤНовоясеневская/Novoyasenevskayaまたはビッツェフスキー・パルク駅 Битцевский парк/Bittsevsky parkです。


出口はビッツェフスキー・パルク 駅の方が近く、ノヴォヤセネフスカヤ駅のプラットフォームにも同駅のプラットフォームに向かうよう表示があります。

 

 道路を突っ切ってまっすぐ進むと、見えてきます。


 右側がバス乗り場、左側にターミナルの建物があります。ここにも入口に金属探知機あり。


 路上に掲示されていた時刻表。トゥーラやスモレンスク、ゲレンジクに混じってヤルタ、エフパトリヤ、ドネツクといった行先が。ロシア占領地域の主要都市を一通り通過するバスもあるようです。そのほか、ベラルーシやウズベキスタン行きもあります。


 ターミナル内。ここともう一室があるだけです。


 内装はきれいにしていますが、全体的にだいぶ年季が入っているなあ。

 チケットサイトで運行会社を確認すると、多くがクリミアのバス会社のようです。料金も便によって倍ほどに差がありますし、特に高い方の価格はバスでこれほどするのかと思うほどです。同じ便でもタイミングによって価格が値上がりしており、よく分かりませんが、飛行機のような価格設定システムなんだろうか?あるいは、こういうところに燃料不足の影響が表れているのかもしれません。

2025年10月31日金曜日

ネット遮断中でもヤンデックス地図は使える

出張でバシコルトスタン共和国の首都ウファに来ています。朝からモバイルインターネットがほとんど繋がらず苦労しています


ところで、ほぼすべてのネットサービスが利用できない中、ヤンデックス地図はなぜか繋がるようになっていました。検索するとルートが表示され、バスなどの番号や時刻表、バスの現在地も確認できます。同じくタクシーアプリのヤンデックスGoも使えます。さすがに地図が使えないと外出がとんでもなく困難になりますし、知らない土地だとお手上げですからねえ。

そういえば最近の報道で、ネット遮断中もゴスウスルーギなど一部のネットサービスにはアクセスできるように整備するとあったので、その一環なのかもしれません。

ちなみに現時点では、ゴスウスルーギのアプリを開くと、「インターネットがありません」と表示され、オフラインで利用可能な分しかアクセスできません。ロシア鉄道も然り。

2025年10月29日水曜日

eSIM、ロシアはサービス対象外に

 日本からもうじき来る予定の出張者から、ロシアで使えるeSIMを買おうとしたところ、購入できなくなっていると連絡がありました。僕もいつも使っているものを確認したところ、過去の購入履歴はあるものの、今から買おうとすると「サービス対象外」とか、「現在販売していない」などと表示されました。つい一月ほど前に購入したときは何ともなかったので、青天の霹靂。しかも、複数の業者を調べたところ、軒並み販売中止になっていたのです。


 まだ取り扱いがあることになっている業者に出張者が問い合わせたところ、ロシア当局の意向で現在は使えないとの回答が。

 ローミングも制限されたようですが、その後復活したという話もあり、同僚の訪露時に確認してみようと思います。公共のフリーWiFiはロシアの電話番号による認証が求められるので使えませんから、ローミングが使えなければ厳しい渡航になってしまいます。eSIMより高額ですが、使えるならそれだけでありがたや。それにしても、外国からはますます来にくくなるなあ。

2025年10月27日月曜日

バルト三国の鉄道改軌計画

鉄道ニュース(https://www.globalrailwayreview.com/news/232258/e295-5-million-eu-grant-boosts-rail-baltica-construction-progress-across-estonia-latvia-and-lithuania/?utm_source) によると、バルト三国を縦断し欧州鉄道網と接続を図る大型プロジェクト「Rail Baltica」が、約 €2.955億(29.55億ユーロ) のEU助成金(European Commission 等を通じて)を確保したとのこと。従来ロシア軌間(旧ソ連軌間)を主に使用してきた地域において、欧州規格軌(標準軌)‐高速鉄道網への統合を図るという戦略的インフラ整備らしいです。

まあこんな時代だから仕方がないのですが、旧ソ連地域にモスクワから列車一本で簡単に行けなくなる(台車交換が必要)のは残念。



2025年10月23日木曜日

モバイルインターネットの接続状況(コミ共和国)

 先日、コミ共和国の首都スィクティフカルに滞在したのですが、こんな話を聞きました。

 

 この町でも、鉄道駅や宿泊先のホテルにいるとモバイルインターネットが遮断されて困っていました。その件を現地ドライバーに尋ねたところ、3週間ほど前からモバイルインターネットが不定期にブロックされるようになったけれども、場所によるのだと言うのです。つまり、学校や鉄道駅ではブロックされているのですが、そこから少し離れると繋がることがあるのだとか。例えばガレージにいるときに突然不通になっても、そこから100mほど離れると使えるといったようにです。確かに、僕もホテルで夜22:00頃から繋がらなくなりましたが、朝に外に出ると復活していたのですよ。

 

 MTSやメガフォンといったプロバイダーによっても差がありますし、中心部から離れた集落の方が従来通り繋がるそうです。実際に別の都市へ移動する間、通信状況は快適でした。

 

 そのほか、モバイルインターネットがブロックされていたとしても通信できるようにする有料アプリがあると聞いたとのこと。そんなことができるのか。

2025年10月18日土曜日

モスクワでの北朝鮮展

ちょっと前の話です。日本でも報道されたようですが、モスクワで北朝鮮展が開かれました。折を見て行ってきました。何が展示されているのか。

 

絵画が中心で、ほかに陶磁器が数点ありました。撮影できたのでいくつかご紹介します。

 

「一心団結の国」

団結ですね!


「炎の雷鳴」

衛星なのか、ミサイルなのか。

 

「戦友のために」


 

「元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区」


 

「キムチ作りの季節」


 

「楽しい夜」


 

「人民のための高級住宅」

 

基本的には国、兵士、兵器、労働、繁栄(都市開発)の称賛がモチーフになっているように見受けられます。指導者やそのファミリーの肖像画は一切ないのも意外。かつて某国で北朝鮮展を見たという知人にも聞いてみよう。

 

ところで、展示ホールの一角に黒スーツで角刈りのアジア人4人組が何やら立ち話をしていたのですが、これは北の人々ですよねえ。うち一人は、通常各部屋にいる監視員の座る椅子に座っているのを後で目撃したので、出入りする訪問客をチェックしているのでしょうか。韓国大使館の大使館員や駐在員は、北朝鮮レストランは出禁らしいですが、この展覧会には来られるんだろうか。うーん。

2025年10月11日土曜日

インド洋からテルメズまで(鉄道建設協定の話)

 ジェトロ(https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/07/c93ccc3e3fc193d7.html?utm_source=chatgpt.com)にも出ていますが、7月にウズベキスタン・アフガニスタン・パキスタンをむすぶ鉄道建設について外相会談で協定に署名が行われました。ルートはテルメズからアムダリヤを説かしてアフガニスタンにはいり、ナイババド、マイダンシャフル、ロガル、そしてハルラチからパキスタンに入るとのこと。

 軌間が異なっているので、スムーズな運輸が可能になるのかはわかりませんが、インド洋方面からウズベキスタンまで鉄道で行けるなんてことになるといいですね。

2025年10月10日金曜日

ブリャートとモンゴルで食べる郷土料理のファストフードチェーン

ブリャート(ブリヤート)共和国ウラン・ウデで、急ぎで地元料理を食べられる店はないか尋ねたところ、地元代理店で「シュレンドー(Шулэндо/Shulendo)」というチェーン店を教えてもらいました。

 


僕の行った店舗は、入店すると入口にタッチパネルがあり、そこで写真付きで料理を選び、会計後に店員が席まで持ってきてくれるというスタイルでした。

(写真はヤンデックス地図より)

 

席数も多く、ゆっくり座れます。

 

滞在中はできるだけブリャート料理を食べたい。ということで、麺と肉入りのスープ「シュレン(Шулэн/Shulen)」、小籠包のような「ブーザ(Буза/Buza)」を注文。飲み物については、同地にはミルク入りのお茶がありますが、この日は暑かったのでコンポートにしました。合計425R(約760円)也。

 

続いて、ウランバートル。ここでも地元市民の行く店を探したところ、なんだか見覚えのある名前が出てきました。モンゴル語だと「シュルンドゥ(Шөлөндөө/Shulundu)」と読むのですね。

24時間営業の店舗もあり、遅くにこの町に着いたこうやくんも食事にありつくことができました。

 

(写真はGoogleマップより)

 

ここはタッチパネルではなく、カウンターで注文し、レシートに書かれた番号を呼ばれたら取りに行く方式です。ここもメニューに写真が掲載されているので選びやすくて良し。しかし、店員はモンゴル語オンリー。呼ばれる方式だと、Google翻訳も使えないのでどうしたものかと戸惑いましたが、僕の前に注文した人が取りに行くのを確認してから、そろそろだろうかと様子を伺っていたところ、席まで料理を持ってきてくれました。感謝です。

野菜とミートボールの入ったスープ。花巻が1個ついてきて、これで確か8500MNT(約349円)。周囲を見回したところ、この日はこれを食べている人が多かったです。寒かったので、鍋っぽくていいですね。モンゴルにいると野菜不足になるので、人参やキャベツなどを摂取できた点もポイント高し。

 

ところで、こんなに看板もロゴもそっくりなのだから、モンゴルのビジネスがブリャートに進出したのだろうかと思いきや、ウランバートルとウラン・ウデの店舗にはビジネス関係はないようです。びっくり。

https://asiarussia.ru/news/18811/?ysclid=mg5f454emh812333513

思えばメニューも結構違っていました。どういう事情なのか。

2025年10月4日土曜日

タシケント・サマルカンド間鉄道の高速化

 Railway supplyの記事から。首都タシケントとサマルカンド間の鉄道は今でも早いですが、政府は更に高速化をめざしているとのこと。韓国の輸出入銀行が資金を提供し、300キロでの運転をめざすとのこと。韓国はうまくやってますねえ。先を越されました。


2025年10月3日金曜日

ウランバートル市内からチンギス・ハーン国際空港への公共交通機関での行き方

 

 ウランバートルとチンギス・ハーン国際空港間の移動について調べていたところ、これまであった移動手段がなくなっているなど変化が起きているようです。以下は20259月時点での情報になります。

 

 空港~市内はタクシーかシャトルバスで移動できます。今回ご紹介するのはシャトルバスの乗り方です。X19X20という2路線があり、19番が中心部のスフバートル広場から発着します。時刻表と料金は以下の通り。現金、カード払いが可能です。

 

 乗り場は以下のピンの位置です。大きな道路(Peace Avenue)に面したバス停もありますが、ここではないのでご注意を。

 

 このピンの位置に行くとこうなっています。発着するバスの番号などの表示はありません。ウランバートル市内のたいていのバス停には電光掲示板があり、バスの番号と到着までの時間が表示されているのですが、ここにはこのバスの絵の看板しかありません。

 出発時刻が迫っても、バスも、スーツケースを持つ人の姿もなかなか現れず、一瞬不安になりました。しかし定刻になるとさすがにスーツケースやバックパックを持った旅行者風の人々が増えてきて一安心。

 

 バスがやってきたのは予定時刻が40分ほど過ぎてからでした。全員乗車すると、車掌が一人一人の席を回って料金を回収します。乗客全員に言うわけではなかったのですが、僕には「今日は雨のために交通量が多く、渋滞で遅れて申し訳ありません」と流暢な英語で告げて、去っていきました。

 

 さて、ここからもまた長かった。スフバートル広場と空港はおよそ50km離れていて、時刻表上では所要時間は1時間半となっているのですが、渋滞にはまると時間が読めなくなるのは全世界共通。20分経ってもスフバートル広場前を離れることができず、これは先が思いやられます。有名なウランバートルの渋滞の洗礼を受けました。

 

 この日は当初予定していた到着時間より1時間45分遅れて到着しました。この調子で順次遅れが累積していったら、時刻表などあってないようなものになりそうだなあ。事前調べでは、早ければ1時間、長ければ3時間かかることもあるということでした。

 渋滞が発生してしまえば、バスでもタクシーでも大差ないので、時間に余裕を持って行動するしかありません。このあとも航空会社によってはチェックインカウンター前に長蛇の列ができていました。ご利用の際は時間に十二分に余裕を持って!

 

2025年9月28日日曜日

ロシアからモンゴルへバスで移動(ウラン・ウデからウランバートルへ)

 ロシアの地方都市から出入国をすると、別室に呼ばれるなど怖い思いをする確率が高いと言われていますが、在留邦人の間でウラン・ウデからモンゴルへ抜ける国境は比較的マシだとの話を聞きました。一度試してみたかったのですが、事情があってそのチャンスが巡ってきました。


位置関係はこうなっています。


 移動手段は鉄道またはバスです。

 2025年現在、鉄道の場合、イルクーツク発ウランバートル行は週2便あり、ロシア発モンゴル行きは火金、モンゴル発ロシア行きは土日に出発します。途中停車駅は、ロシア側だとスリュジャンカ-1Слюдянка-1/Slyudyanka-1)、ウラン・ウデ旅客駅(Улан-Удэ Пасс./Ulan-Ude Pass.)、ジダ(Джида/Ddzhida)、ナウシキ(Наушки/Naushki)、モンゴル側はスフバートル(Сухэ-Батор/Sükhbaatar)、ダルハン(Дархан/Darkhan)、ズーンハラ(Зуунэхараа/ Züünkharaa)です。

 ロシア鉄道によると、イルクーツク発ウランバートル行の発着時刻と料金は以下の通り。一等寝台と二等寝台があります。



 ウランバートル発イルクーツク着は以下。こちらはなぜか二等寝台しか設定がなく、購入できる車両も1両しかないので、ロシア鉄道に割り当てられている座席が1車両分ということか。そして日曜日の便はアプリで購入できず、「端末機を利用してください」と表示されます。通常この表示は近郊列車のように席予約不要、事前予約不可の場合に出るのですが、つまりモンゴルにて現地購入するようにということなのでしょう。




 バスは1日1便あり、朝7:30にウラン・ウデ及びウランバートルのバスターミナルを出発します。所要時間は約12時間。ほか、金・日は19:00発の夜行便もあります。またウラン・ウデからスフバートル行きも1日1便、13:00発で運行されています。逆方向だと5:00スフバートル発です。

 このチケットはバスターミナルで紙に手書きで発行されるので、最も簡単な入手方法は現地での直接購入です。事前に確保したい場合は旅行会社経由で可能ですが、即時発行はできないため時間に余裕をもって注文しなければなりません。そして乗車時にもチケット原本が必要なので、旅行会社からピックアップする手間がかかります。

例えば以下の旅行会社で可能です。

https://welovebaikal.com/tickets_mongolia

 実際にやってみました。ウラン・ウデのバスターミナルに赴き、翌日朝の便を予約しました。バスターミナルは撮影禁止のため、あまり写真を撮れず、あしからず。

奥のベージュと茶色の建物がターミナルです。この中にチケット売り場や待合室があります。


 入ると2部屋あり、どちらにも売り場窓口があります。ちょうど客足が途絶えたので、ここに並びます。

翌日朝のウランバートル行きを買います。パスポートを出すと、中の係員がボールペンで必要情報を書き込んでいきます。料金は3000Rです。


すると、こんなチケットを渡されました。



今やなかなかお目にかかれない紙のチケット。昔の鉄道を思い出します。


バス時刻表一覧。



ここにも募兵ポスターが。



翌朝。7:00には来るようにとのことだったので、それより少し早く到着。定刻にバスもやってきました。

この日、座席は7割方埋まっていました。


 バスはロシア側で一度休憩を取ります。トイレは有料で30R。この日のドライバー氏は全員戻ってくる前に走り出し、乗客に止められていたので、時間厳守で戻らないと危険でした。

 次の停車場所は国境前です。本物の国境の手前に小さな建物があり、制服の治安機関職員がバスに入ってきて全員のパスポートを確認します。ロシア人とモンゴル人は目視のみですが、それ以外の外国人はパスポートを回収され、一緒に下車するように指示されます。下車すると、「登録するので待つように」と言われ、彼が戻ってくるまで路上で待機します。15分ほどで戻ってくると、パスポートを返却され、再びバスに乗ります。

 バスはさらに先に進み、ほどなく見えてきたもっと大きな建物前で停車しました。ここが国境で、全員すべての荷物を持って中に入ります。パスポートコントロールと税関を全員一緒に通過するのですが、ドライバー氏が「外国人は時間がかかるから、最初に通してください」とほかの乗客に伝え、先頭に回してもらいました。ありがたいのですが、逆に不安。一体どれだけかかるのか。

 国境管理官から声がかかり、パスポートコントロールのブースに向かいます。窓口は2つ。モンゴルへの渡航目的、行先、宿泊場所、その後の行先を聞かれましたが、口頭で簡潔に答えたのみで、それ以上の追及はなく終了。ちなみにロシア人やモンゴル人だと通過するのが本当に早く、質問もほとんどないようでした。

 続いてその奥にある税関へ。X線の検査機があるのですが、僕は鞄を開けるように言われただけで、係官が上からのぞき込んで終了。大荷物を抱えたほかの人々も、特に引っかかっている様子もなく、続々と手続きを終えて出てきました。ちなみにここにもトイレがあり、清潔で、無料で使えます。

 全員が手続きを終えると、バスに再び乗車し、今度はモンゴル側の国境へ向かいます。モンゴル側の国境管理施設はロシア側より大きく広々としていて、中が真っ白で新しいようでした。モンゴル側でも全員すべての荷物を持って下車し、同様にパスポートコントロールを通過します。ここでは指紋採取と顔写真の撮影の指示くらいしか国境管理官からの発言はなく、こちらの方が早く通過できました。

 再びバスに乗って出発すると、ちょっとしか進んでいないのに再び停車しました。何事かと思っていると、どやどやと何人かが乗り込んできます。手には分厚い札束が。おお!両替商の集団です。

 レートはどの両替商も全員同一で、この日は1R=42MNT(トゥグルグ)。闇カルテルや。気になるのが、こういうときいくら両替するか問題。隣のロシア人3人組は、明日朝に市内の銀行・両替所が開くまでしのぐ分として、3人で5000R両替するとのこと。僕も少額を確保しました。

 すでに正午をとうに回っていました。この次の休憩所はランチを兼ねています。

 さっそく両替したトゥグルグを使って食事します。前に並んでいた、同乗者のおっちゃんにお勧めを尋ねると、麺とペリメニ入りのスープにするとのこと。それはうまそうです。




丼いっぱいで、13500MNT(約591円)也。


ペリメニのほか、細かな肉片も入っています。味からして、間違いなく羊肉。薄味で肉の風味がしっかり分かります。胃袋に沁みました。

 この食事処の隣には小さな商店があります。酒コーナーにて、あの国民的ビールを発見。思わず手が伸びそうになりました。


 ここから先が長かった。スフバートル、ダルハンを通り、もう一度休憩を挟んで、暗くなってからもまだまだ進みます。

 終点の新ドラゴン・バスターミナルに到着したのは20:30過ぎでした。予定では19:00到着でしたが、運転手曰く、国境通過と渋滞でこれくらい遅くなったとの弁。いったんターミナルに入り、フリーWifiを拝借しました。

 元々あったドラゴン・バスターミナルから最近ここに移転したということで、明るく広々としています。ATMはありましたが、両替所はありませんでした。


 同乗していたロシア人はアサヒ・スーパードライを早速飲んでいました。「長距離移動のあとは、なぜかいつもビールが飲みたくなるんだ。昔はアサヒビールはどこでも売っていたんだよ。うまいね」と言いながら(ロシアでは、以前は大型スーパーであればどこでも買えましたが、今では第三国からの輸入品がたまにある程度)。

 このバスターミナルは中心部からかなり離れていますし、付近に宿がないので、タクシーやバスに乗り換えてさらに移動します。ターミナル入口でタクシーの運転手が客引きしていますが、交渉も面倒ですし、市内バスが何本も目の前から出ているので、これに乗車しました。ウランバートルは1乗り1000MNT(約42円)。前方の入口から乗車し、運賃箱にお金を投入して座席へと進みます。現地の人々は「Umoney(ユーマネー)」というICカードを使用していますが、売り場も限られていますし、なくても乗れるので、数日程度の滞在であれば1000MNT札を数枚手元にキープしておくのが良しです。


宿に着いたのは22:00頃。長い一日でした。仕事仕事。

モバイルインターネットの接続状況(クラスノダール地方)

 ある事情で先日ク ラスノダール地方に行きました。ここのモバイルインターネットが壊滅的でした。代理店のスタッフ曰く、日によるとのこと。ただ、僕の訪問時は全くと言っていいほどつながらず、代理店やホテルで WiFi に接続しなければ業務連絡もできませんでした(注:今回はソチやアナパ、...