2025年8月21日木曜日

トルコ・アゼルバイジャン線の建設

アルメニアを北から迂回して、グルジア経由でバクーとトルコをむすぶ鉄道の建設が進んでいますが、⇒https://www.railjournal.com/infrastructure/new-line-between-turkey-and-azerbaijan-underway/

南回りルートも明日、発表されるとのこと。イスタンブールからバクーまで鉄道で行けるようになるといいですねえ。minval politikaより。

しかしまあ、アルメニアは蚊帳の外。

 

レフ・トルストイ最期の地への旅(リペツク州)1(リペツクまで)

モスクワの南、リペツク州に、文豪レフ・トルストイが最期を迎えた場所があります。とある天気のいい週末に行ってきました。


 




こちらが拡大図。リペツクЛипецк/Lipetskとレフ・トルストイ駅Станция Лев Толстой/Station Lev Tolstoyの位置関係はこうなっています。

モスクワから直接行く公共交通手段はないので、リペツク、或いは近く(地図上真ん中上部)のダンコフДанков/Dankov、左下のエレツЕлец/Yeletsなどからバスでアクセスすることになります。


バスの本数が多いのはリペツクからのバスで、14本出ています。




距離的に近いのはダンコフです。モスクワからリペツク行き夜行バスに乗るとダンコフで降りられるので、ここを散策してからレフ・トルストイ駅に向かうことが可能。




また自動車で30分ほどの距離なので、タクシーでもそこまで高額ではなく済むでしょう。

 

エレツからだと、11本。乗り継ぎして移動する方法もありますが、それだと4時間半以上かかるため使いにくい。





そういうわけで、リペツクのバスターミナルに到着。鉄道駅や中心部からはだいぶ離れています。


近郊行のバス時刻表。旅のはじまりっす。拡大してご覧下さい。次回に続く。



2025年8月15日金曜日

ヨシカル・オラとチェボクサルィ(マリ・エル共和国、チュヴァシ共和国)への旅(その2)

バスだと1541、トロリーバス14、マルシュルートカ77э44など、多数あります。所要時間は約30分。



ところで、ここチュヴァシ共和国ではロシア語のほかにチュヴァシ語も使用されているのですが、公共交通機関の中のアナウンスが2言語だったのはいいですね、こういうの。ちなみにマリ・エル共和国のヨシカル・オラではロシア語のみでした。





チュヴァシ共和国の暮らしや民族衣装が紹介されています。

この町の見どころはこの川の周りに集中しています。ヨシカル・オラほどコンパクトではありませんが、徒歩で回るのが手っ取り早いです。ナショナル・ミュージアムはチュヴァシ・ドラマ劇場Чувашский драмтеатрの隣。橋を渡ると公園になっていて、散歩したり、路上ライブをやっていたりと、市民の憩いの場になっています。


橋を渡って一周します。




ところで、路上ライブで「私の祖国ロシア」的な歌詞の曲を歌っていた方がいたのですが、この情勢でこの歌詞をこの共和国で聞くと、どんな意図があるんだろうと考えてしまいますね。


こんなところに「12の椅子」のオスタップ・ヴェンデル。ちょくちょく、ロシア国内各所で見かけますな。


ところで、すでにいい時間なのですが、この日はなかなか食事にありつけず。

地方都市あるあるですが、土日の昼夜は町中のレストランは結婚式のバンケットで埋め尽くされていたのですよ。町中の適当な店に入ると、一見席があるように見えて、すべて断られてしまいました。最終的に、劇場裏にあるビール博物館の警備員のおっちゃんに泣きついたところ、「あそこなら大丈夫だろう」という一軒を教えてもらいました。

 

ロドニクРодник/Rodnik


行ってみたところ、地下にあるスタローヴァヤでした。時間が時間だったので選べるものは限られていましたが、チュヴァシの郷土料理が食べたいと尋ねたところ、カカイ・シュルペКакай-шурпе/Kakay-shurpeというスープを勧められました。臓物を煮込んだ塩味のスープですが、臭みは一切なく旨し。これはもう一度食べたい。あとは帰りの列車用のピロシキを買い込んで、再び鉄道駅へ。


駅のプラットフォームには、シュパシカルШупашкар/Shupashkarの文字が煌々と光っていました。チュヴァシ語だと、「チェボクサルィ」のことを「シュパシカル」と呼びます。


日中の暑さと、歩き疲れとで、車内では爆睡でした。

翌日モスクワ着。今日も暑くなりそうです。


 

2025年8月4日月曜日

ヨシカル・オラとチェボクサルィ(マリ・エル共和国、チュヴァシ共和国)への旅(その1)

 カザンとニジニ・ノヴゴロドの間に、ヨシカル・オラЙошкар-Ола/Yoshkar-OlaとチェボクサルィЧебоксары/Cheboksaryという町があります。前者はマリ・エル共和国、後者はチュヴァシ共和国の首都です。丸1日あれば2都市を回れるので、ある日決行しました。

 ルートを調べてみると、モスクワチェボクサルィは往復とも多数のバスがありますし、列車、飛行機も利用可能。チェボクサルィ-ヨシカル・オラ間もバスが多数あります。一番本数が少ないのはモスクワヨシカル・オラなので、まずはここを目指し、あとは適当な時間に移動することにします。


モスクワからヨシカル・オラの足はこの辺。仕事帰りに向かうとすると、21:00発のバスがいいですね。



ところでこのバス、ターミナルに行ってみたら、2階建てでした。写真がなくてすみません。この2階建てバスでチェボクサルィまで行き、そこでマルシルートカに乗り換えてヨシカル・オラに向かいました。チェボクサルィで下車するとこのバスは去ってしまうのですが、同じ2階建てバスの乗客の中に少ないながらヨシカル・オラまで行く人がいたので、次のマルシルートカもほどなくやってきて無事乗り換えることができました。

 

僕が利用した時は、ヨシカル・オラ市内の到着場所は鉄道駅前でした。この町の大きなバスターミナルはまったく別の場所にあり、チェボクサルィ行きのバスの多くはそこから発着なので、乗降場所にはご注意を。



この町の見どころは、クレムリンと表示した位置に固まっています。しばらく新しく作られた、きれいな建物が立ち並ぶ一帯があり、そこが名所になっています。インスタ映えするのでここ数年のロシア国内旅行のお勧めに出てくるのですが、歴史的建造物ではありません。ご注意ください。



この日は午前中から日差しが強く、かなりの暑さでした。


確か、この一帯に博物館もあったのですが、この日は営業していなかったような。それで、ほとんどこの辺りを散策するしかできず、残念無念。


キリスト復活聖堂Собор Воскресения Христова。ここの中は見学可能でした。


中心部からバスターミナルへは、徒歩では厳しい程度離れています。乗り場によりますが、この付近だと、バスNo. 4п24п、トロリーバス No. 10などが1本でバスターミナルまで行けます。

 

バスターミナルの写真はヤンデックスから拝借しました。撮影したかったのですが、入ってみたら切符売り場に長蛇の列ができていて、とにかく急がねばなりませんでした。



切符売り場に並んでいると、「チェボクサルィまで行く人は、〇〇番乗り場に行ってください」と言われ、僕の前にいた若者と共に、切符なしでプラットフォームに移動しました。しばらく待っているとマルシルートカがやってきて、切符のない僕たちも乗車できました。ヨシカル・オラチェボクサルィはパスポートが必要なはずなので、手元に用意していたのですが、そこはノーチェック。運賃は現金でドライバーに直接支払いました。ちゃんと切符を所持していた乗客もいたので、僕たちのケースはあまりに出発直前だったせいかもしれません。

 

1時間半ほどでチェボクサルィのバスターミナルに到着しました。



赤い表示位置で降車し、鉄道駅を超えて大きな道路に出ると、チェボクサルィの中心部へ向かうバスが行き交う停留所があります。

続く


 

2025年7月31日木曜日

ウクライナ鉄道のチケット購入で「徐々に」ID必要に?

 ウクライナ鉄道HPによると、一部の列車について、チケット購入時に8/1以降、IDが求められるとのこと。Diia.Signitureアプリなるもので確認される模様。駅のカッサでは購入不可。外国人などは今のところ、別の方法で購入可能とのこと。今後全列車に適用されるのか、見守らねば。





帝政ロシア鉄道カフェ「イヴァン・チャイノエ・クペ」

最近どこかの広告で、帝政ロシア時代の鉄道をテーマにしたカフェが紹介されていました。付近に出かけるついでに立ち寄ってきたので、ご紹介します。

 

イヴァン・チャイノエ・クペ Иван-чайное Купе/ Ivan-chainoe Kupe

所在地:Садовническая ул., 80/ Sadovnicheskaya Street, 80

パヴェレツカヤ駅から徒歩11分、ノヴォクズネツカヤ駅から徒歩14分、タガンスカヤ駅から徒歩15

営業時間:月~金10:00-22:00、土日12:00-23:00

https://ich-kupe.ru/


入口はここ。


中はこのようになっています。カフェのほか、グム百貨店のスーパーにあるようなお土産にいいロシアのスイーツが数多く置いてあります。



帝政ロシア時代の列車の内装をモデルにした座席。これはピーンときた。


この日は店名にもなっているハーブティー「イヴァン・チャイ」を頼む。せっかくなのでケーキ「メドヴィクМедовик/Medovik」も。デブ活が進んでおりますな。


人数が2人以上だとサモワールのお茶+お茶請けのお菓子セットを頼めます。サモワールでお茶を飲む機会はなかなかないので、体験したい方はここで。1000Rくらいからコースがあります。


ドストエフスキーの肖像画の付いた箱は、パスチラというお菓子。作家の好物だったらしい。


2025年7月24日木曜日

アゼルバイジャン、外国人に対しナゴルノ・カラバフへの入域を許可

以下のアゼルバイジャン・デジタル開発運輸省の発表によると、723日から外国人に対し、占領から解放された地域(ナゴルノ・カラバフ)への入域許可を出すとのこと。

https://mincom.gov.az/ru/media-ru/novosti/sovmestnoe-soobshhenie-ministerstva-cifrovogo-razvitiia-i-transporta-i-gosudarstvennogo-agentstva-po-turizmu7

 

●訪問が可能となるのはシュシャ(Шуша/ Şuşa/Shusha、ラチン(Лачин/ Laçın/ Lachin)、アグダム(Агдам/ Ağdam/Aghdam)、フュズリ(Физули/ Füzuli / Fuzuli)、ホジャリ(Ходжалы/ Xocalı/ Khojaly)、ハンケンディ(Ханкенди/XankəndiKhankendi アルメニア語だとステパナケルトСтепанакерт/ Ստեփանակերտ/Stepanakert)

 

 

 

●個人の交通機関、許可を得た場合は団体旅行で渡航可能。

 

●アゼルバイジャンに90日間滞在する外国人、同国の一時対座許可又は恒常的居住許可を有する外国人が対象。

 

●マイカーで訪問する場合はポータルサイト«Yolumuz Qarabağa» (www.yolumuzqarabaga.az)で許可を取得可能。サイトは英語・ロシア語。

運転手は同サイトで地雷安全対策を含む渡航ルールを確認すること。ホテル情報あり。

 

●団体旅行の場合、団体ツアーは旅行事業者として旅行登録簿に登記された旅行会社によって組織されたものであること。

 

●上記区域に位置するホテルを予約した外国人はこれら地域への入域許可を取得できる。

 

●入域許可は5日間有効。

2025年7月20日日曜日

イワン・クパーラ

 ロシアや東欧にかけて夏至の頃に祝われる、イワン・クパーラ(イヴァン・クパーラ)Иван Купала/Ivan Kupalaという祭日があります。キリスト教需要以前の夏至祭と、キリスト教の洗礼者ヨハネ(イオアン)の日が合体してイワン・クパーラと呼ばれるようになったらしい。

 

 伝統的には、花輪を編んで水に流すとか、焚火を飛び越えるとか、夏至の晩だけ咲くシダの花を探しに行くとか(見つけられた人はいないのだろうけれど)、この日にやることがあるとのこと。

 

 僕が知っているだけでも、モスクワ近郊の森でこの日に合わせていくつかイベントが開かれています。今回知人が行くというので、便乗させてもらうことにしました。今回は写真多めでご紹介します。

 


しばらく未舗装路を進み、開催される村を目指します。

相当歩いたような気がしますが、やっと到着。すでに焚火が燃えていました。


祭りを主宰した村の人がイワン・クパーラについて説明。夏至は623日頃で、昔はこの日に祝われていましたが、洗礼者ヨハネの日と合体させたことで、今では77日に祝われているとのこと。


民族衣装を着て参加する人たちもいます。若い女性だと白っぽいワンピース姿の人も多かったのですが、水の妖精ルサルカのようです。ちょっと怖い。


草を編んで花輪を作り、頭に乗せます。


焚火を囲んで民謡を歌ったり、輪になって踊ったり。








この大きな焚火を取り囲むように小さい焚火がいくつもおこしてあり、若者たちが次々と飛び越えていきます。





最後に、近くの川に行き、花輪を水に浮かべ、中心に蠟燭を置いて流します。

元々は、未婚女性が花輪を流し、沈まなければ伴侶に出会えるという占いでした。


日本の灯篭流しのようです。

 

7月とはいえ、夜間はだいぶ冷え込み、吐く息が白くなりました。日の出の頃に祭りは終了。一晩だけ別世界のようでした。現実の世界に帰ってひと眠りします。


トルコ・アゼルバイジャン線の建設

アルメニアを北から迂回して、グルジア経由でバクーとトルコをむすぶ鉄道の建設が進んでいますが、⇒ https://www.railjournal.com/infrastructure/new-line-between-turkey-and-azerbaijan-underway/ ...