先日、某所で長距離列車に乗ったときのこと。
車掌が乗客のところを回って来ました。曰く「トイレをもっと丁寧に使ってください。すでに3度も清掃しているんです。それからトイレットペーパーがなくなりました。終点に着くまで補充はありません。途中の駅で店に行って買ってくることもできません」と説明。終点に着くのは翌朝で、まだまだ時間がかかるのですが。
しかし、数時間後には、一応どこかからトイレットペーパーは補充されており、最悪の事態は免れていました。
この列車、ほかにも様々なトラブルが発生し、車掌の堪忍袋の緒の強靭度をテストしているのか、下車後に辞めてしまわないかと、やや心配になるほどでした。これまで何度もロシア鉄道に乗ってきたこうやくんから見ても、特別きついのに当たってしまった気がします。しかし、トイレットペーパーは長距離列車にないわけにいきませんし、ましてや全行程の半分も行っていないのに切れるなんて、ストックが少なすぎるのではと、奇妙に思っていました。
そんな矢先、実際に関係があるかどうか不明ですが、こんなニュースを見かけました。https://x.com/SA61W/status/1985287833297223691
ロシア鉄道の車掌が動画で語っているのですが、ロシア鉄道は衛生用品の基準を削減したとのこと。これまでトイレットペーパーの数量を乗客1人当たり20cm、便座シート120人当たり50枚で計算していたところ、「最適化」によりトイレットペーパー使用量が1人当たり5cmになったといいます。あるとき、とある車両でトイレットペーパーがなくなったので、(動画の人物とは別の)車掌がどこかの駅で補充するため申請を上司に出したところ、上司はそれを拒否し、補充してもらえなかったそうです。到着すると、上司と車掌は事情聴取のため呼びだされ、最終的にトイレットペーパー不足は車掌に非があるということにされたとのこと。この事件がその後どう終結したのか、動画の車掌はまだ知らないのでこれから確認すると言っています。
僕が遭遇した件が上記事情と関係しているかは不明です。しかし、もしこの車掌が言うようなことが起きているのだとしたら、心ある車掌たちがつぶれてしまうのではないでしょうか。昔のように客対応のひどい車掌はさすがにもう長いこと見かけませんし、どんなに難しい乗客でも、どんなに古い車両でも、可能な限り対処してくれる、頼りになる存在です。かと言って上司の言うとおりにすれば、乗客がロシア鉄道はサービスが低下したと苦情を訴えるでしょうし、それも車掌が悪いことにされそう。サービスの悪さまで、昔に逆行してほしくないなあ。
僕の利用した列車の車掌氏のプロフェッショナリズムに感謝しつつ、いい人たちが働き続けられることを願います。
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