新型コロナが蔓延し、さらに例の作戦が続き、ロシアでは海外旅行に行きにくい反動で、国内旅行が現在も人気だそうです。同じく広いロシアの地方ならではの郷土料理や、それをベースにした創作料理を食べられるレストランも増えているとのこと。
そういう状況下、元フォー・シーズンズ・ホテル内にそんなレストランがオープンしたので、行ってみました。
マヌルManul
ул. Оходный Ряд 2/Okhotny Ryad 2
manulmoscow.ru
シベリア料理の創作メニューが売りで、ときどき外部のシェフやバーテンダーを招聘したイベントなども開催しているようです。
元々、ここにはイギリス人シェフのジェイミー・オリヴァーのレストランがありました。例の作戦で露大手レストランチェーンGinza Projectとの契約が解除となった後、一時別のレストランが営業していたのですが、さらにその後、2024年になってからここがオープンしています。
ランチには遅く、ディナーには早い時間帯だったからか、客は3組ほどのみ。客より店員の方が多いくらいです(もっと言うと、このホテルのショッピングセンター部分にはほとんど客がいませんでした)。
入店すると、席に案内してくれた人が「「どのようにして当店を知りましたか?」と。
ペリメニはジビエ入りなのでクセがあるかと思いきや、そんなこともなく、旨みが詰まっていてかなりうまかった。これまで食べた肉入りのペリメニの中でトップクラス。サワークリームも、元々そんなに好きなわけでもないのですが、ここのはつけて食べるのもまたよし。この店、パンについてきたバターもうまかったので、いい材料を使っているのでしょう。
この日はほかの料理は食べられませんでしたが、この店はストロガニナСтроганинаという、凍らせた魚をスライスした料理が種類豊富です。ウニやイクラ(キャビアや赤いイクラなど数種類あり)といった海鮮だけでなく、ヤクートのパン付きの「骨髄」なんてものも。ヤクートにはこんな料理もあるのか。
しかし、入店した時間帯が微妙とはいえ、これほど閑古鳥の鳴くような客入りで大丈夫なのですかねえ。高めの価格帯ではあるので、ランチやディナータイムに団体が入れば採算が取れるのでしょうか。ロシア経済は制裁を受けてもなお好景気だとか、実は悪いのだとか、いろいろ言われていますが、こういういびつさが複雑な実態を物語っているように思われます。
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