2016年5月17日火曜日

ロシアからウクライナへ(モスクワからチェルニヒウへ鉄道で移動)。ウクライナ号の事情、「国境」でのパスポートチェック

 仕事の事情でロシアからウクライナに移りました。そこで最初の赴任地チェルニヒウЧернигівに行くまでの交通事情についてまとめておきます。

 チェルニヒウに赴任するに当たり、「ウクライナ号Україна」の三等寝台(プラツカルトплацкарт)を取りました。この列車は基本はキエフに行くのですが、途中で三両だけ切り離されてチェルニヒウに向かいます。
 
 まず初っぱな、モスクワのキエフスキー(キエフ)駅Москва, Киевский вокзалで迷いました。写真の屋根付きホームに入ってしまった方は、レールの終端部を手前にして、左側のホームをどんどん進んでください。途中で左側に抜けられます。そこに長距離列車用ホームがあります。



 12番線に列車は入っていました。最後の三両(つまり手前の三両)がチェルニヒウ行きなので、乗車は楽でした。



 チケットとパスポートを車掌に見せたら中に入ります。発車してから、再度車掌が来ます。チケットを回収し、代わりにシーツ等のセット(シーツ二枚〔敷きシーツ、かけシーツとのこと:ロシア人談〕、枕カバー、タオル)を受け取りましょう。ビニールカバーにはウクライナ鉄道のマークが入っていて興奮。



 布団とか毛布は天井あたりに積んであります。



 相方は、遙か北方ヴォルクタВоркутаの炭鉱夫のおっちゃん(ニコライさん)でした。奥さんと息子さんはチェルニヒウに住んでいるとのこと。ソーセージやパン、お茶をもらってしまいました。ありがたや。因みに、30年掘っていて、ドネツクなんかよりもロシアの方が給料がよかったこと、6回ほど炭鉱火災事故に遭って、仲間がまだ坑内にいるのに水を注入する場面があったこと、そんな話を聞きました。



 マロヤロスラヴェッツМалоярославецではまだ明るかった。窓が汚いのですが、隣のおっちゃんも、この車両は手入れが行き届いていない、といったことを言っていました。



 真夜中のブリャンスクБрянск。1時くらいだったと思います。実は国境ではなく、このブリャンスクで出国審査が行われます。それゆえ、多少長く停車します。審査官が来ると照明を付けるのですが、いなくなると消しますね。当たり前ですが。パスポートを見せて、イミグレーションカード(ミグラツィオンナヤ・カルタ)を回収されました。出国スタンプを捺した後、税関検査ということで、旅行鞄を開けるよう指示され、チェックされました。



 停車中はトイレは閉鎖されます。早めに済ませておきましょう。因みにドアに貼り付けられている時刻表は古いので注意。



 次の停車駅はウクライナに入った最初の駅コノトプКонотоп。早朝4時25分。まずは入国審査です。パスポートを見せて、入国目的を聞かれました。鞄のチェックはありませんでした。因みに、2011年からだったか、ウクライナへの入国時には入国カードは不要になりました。要はここで何ももらわなくてよいということです(スタンプは忘れずに捺してもらってくださいね。押し忘れはないと思うけど)。審査官はカードのようにパスポートの一辺だけをさっと手持ちの機械に通していました。隣のおっちゃんはデジカメでパスポートを撮影されていました。



 この駅では更に列車が切り離されます。もう少し先のニジンНіжинでキエフ方面とチェルニヒウ方面とで線路が分かれるのですが、もうこの段階で列車を切り離してしまうのですね。乗車したままで入れ替え作業が行われます。写真で、向こうに写っているのはキエフ行きです。
 また、物売りがホームに来るので、パンなどを購入できます。発車まで、時間がかかるのですよ。



 ようやくチェルニヒウにつきました。20分遅れでした。そして朝になってわかったことは、やはり車両が汚かったということでした。



 因みにニコライさんにはフリヴナに両替してもらった上に、ホテルまでタクシーで送ってもらいました。助かりました。

(2016.5.14)

(チェルニゴフ)

0 件のコメント:

コメントを投稿

ロシア出入国時の(日本人)指紋採取の開始

大使館より連絡が入りました。 __________ 日本人を含む外国人がロシアに入国及び出国する際の審査において 、 指紋等の個人生体識別情報を採取する措置がモスクワに所在する空 港にて12月1日より先行開始されます。 空港でのロシア入国及び出国手続きの際にはご留意ください。 1...