ウラジーミルは鉄道、バスともモスクワと接続していますが、スズダリには鉄道駅はなく、バスのみの運行です。ウラジミール―スズダリ間のアクセスは1時間に1本はあるので、今回はモスクワからスズダリに行き、バスでウラジーミルへ移動し、ウラジーミルからモスクワに戻るルートを取ります。思い立ったが吉日。持ち時間は1日なので、うまく使わねば。
スズダリへのバスは地下鉄ショルコフスカヤ駅隣にあるモスクワ中央バスターミナルから出発します。所要時間は4時間強。時刻表はこちらです。昼頃までの分を掲載しましたが、深夜発未明着もあります。
要パスポート。中央バスターミナルの切符売り場で購入し750Rでした。曜日や時間帯によっては早々に空席がなくなるので、事前にオンライン購入できる人はその方がいいかもしれません。その場合は販売プラットフォームごとの手数料が上乗せされます。
僕が乗車したのはイワノヴォ行きのマルシルートカです。
途中で一度、ラキンスクЛакинск/Lakinskでトイレ休憩をはさみます。トイレは有料で25R。現金のみなので、細かいお金のご用意を。
スズダリには定刻より30分ほど早く着きました。停車位置はバスターミナルが見える幹線道路上で、路肩に十字架が立っています。バスターミナル(下記地図アフトヴァグザール)は交差点斜め向こうに目視できる位置にあるので、迷うことはないでしょう。
バス路線図。
念のため、切符売り場でスズダリ→ウラジーミルの空席状況を聞いてみました。するとこの日は空席はすでになしとのこと。ですが、立ち乗りなら乗車できるのだそうです。運賃は116R。しかも、あらかじめ買っておかなくても、出発時刻直前にターミナルに来て購入しても乗せてもらえるとのこと。乗車時間は50分なので長いものの、これはありがたい。
スズダリのバスターミナルから中心部へは159番バスが出ています。2つめのトルゴーヴァヤ・プロシャジТорговая площадь/Torgovaya Ploshchad’で下車。ですが、本数が少ないので、今回はタクシーを使用しました。ヤンデックスタクシーで160Rほど、所要時間10分程度で中心部にあるクレムリン博物館まで着けます。待ち時間もほとんどありませんでした。流しのタクシーは2倍ほどの料金を要求してくるので、アプリでオーダーするのがお勧めです。ちなみに徒歩だと所要時間は30分ほどです。
クレムリン博物館は、ミュージアム部分の見学と敷地の入場を組み合わせた共通券が450R。
スズダリは1024年に初めて年代記に登場。12世紀前半にロストフ・スズダリ公国、13世紀には自立してスズダリ公国の首都となり、1238年にタタール軍の侵入によって破壊されました。その後、一時スズダリ・ニジェゴロド公国の首都となり、14世紀末には新興のモスクワ大公国の支配下に入りました。しかしその後も主教座(16世紀から19世紀までは大主教座)はここにあり、宗教の中心地であり続けました。ソ連時代には博物館都市に指定され、農村の中に教会の点在する風景が今でも保存されています(wiki情報まとめ)。
こちらはクレムリン博物館にあった、14世紀の同地域の地図。クレムリを中心になんと修道院の多きことよ。
かつての屋根はタマネギでなく、ビザンツ系のおとなしいドームだったはず(復元図はWikiより)。
教会内部のイコノスタス。
博物館を見学後、敷地を散策できます。久々で懐かしい。
こちらはクレムリン敷地外にあるウスペンスキー教会(17世紀)。見学可能です。
観光客向けの馬車や乗馬用のウマ(天馬)がたくさんいました。外国人観光客はいませんが、ロシア人の家族連れでにぎわっています。
ここにはいくつも古い教会や修道院があるので、時間が許す限り散歩を楽しめます。
さて、ウラジーミルへ急がねば。タクシーでバスターミナルに戻り、立ち乗り決行です。
スズダリからウラジーミルへのバス乗り場は込み合っていました。終点のウラジーミル・バスターミナルまで50分の乗車です。途中で乗車する人、下車する人もいます。バスターミナル前の街中で大量に乗客が下車したので、幸いにも少し座ることができました。
(続く)
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