そして、行く先に見えてきたこのお方。
切符売り場のすぐ奥にあるここが博物館です。
昔の写真では緑色の外壁でしたが、改修工事後はこんな色合いでした。
ドストエフスキーの父が1831年にここを入手して以来、フョードル・ドストエフスキーは子供時代に幾度かここを訪れたとのこと。
博物館の説明によると、ドストエフスキーの作品にはザライスク出身の登場人物もしばしば描かれているとのこと。「罪と罰」の主人公、ラスコーリニコフとその家族や、「カラマーゾフの兄弟」のスメルジャコフなどもそうらしい。そうなのか。知らなかった。
昔のサモワールと茶器セット。
それにしても、本当に何もなくて見通しがいいです。車もほとんど通らず、人影はおろか、動物すら影も形もありません。
実はこんな道を40分ほどてくてくと(とぼとぼと?)歩いていたところ、一台の車が「ザライスクへ行くの?乗りなさい」と声をかけてくれました。まだ明るかったものの、見かねて乗せてくださったのでした。ロシアに長年いますが、白タクを除けば、こういうヒッチハイクは初のこと。お金も受け取らず、善意で助けてくれた運転手氏に感謝!生きていると良いことがあるものですな。
おかげで、ザライスクで少し時間ができました。最後にクレムリンの外周を一回り。
スパスカヤ塔。1531年に建てられたものが残っています。
バスターミナルに戻って、モスクワ行きのバスに乗車します。
しかし最後の最後で思わぬハプニングが。この日乗車したすべてのバスが、乗車時に運転手からカードでチケット購入できました。その流れでこのバスに乗り込むと、「チケットは切符売り場で」とのこと。出発まであまり時間がないので、切符売り場に走りました。すると、ここでは現金払いのみ。「カード払いの人は運転手に支払ってください」という手書きの貼り紙がありました。さっきのバスにカード端末はなかったと思いながら、カードをしまい、現金を引っ張り出して、発券作業をしてもらいます。チケットとお釣りをもらうなり、バスにとんぼ返りしました。すると運転手は手にカード端末を持っているではないですか!
どうやら、カード払いするなら運転手に支払うのですが、チケットそのものは切符売り場で発券してもらう必要があるという意味だったようです。なんと複雑な。これも初めて見かけましたねえ。とにかく、間に合ってよかったです。
幸いにも今回も空席が多かったので、ほかの乗客から離れて座ることができました。
帰ってきた地下鉄コテリニキ駅。朝は早かったですが、ちょうどいい日帰りの旅になりました。
運転手の目の前でカード決済するにもかかわらず紙の切符が必要なのはあまり理解できませんが、既存の販売管理ルールとの兼ね合いでそうなっているのでしょうかね。モスクワ州は新しい技術の導入が早いだけに、こういった混乱も発生するのでしょうが、時が経てば利用者目線で便利になっていると信じています。
返信削除動いていたほうが寒さを忘れられますが、体力は消耗していきますよね。そして暖かいバスの中で揺られてグーグーと、、、