2019年10月11日金曜日

スターラヤ・ラドガへの旅(ロシア編)

 書きかけだった記事の(今更の)放出シリーズです。2018年10月に行ってきた、スターラヤ・ラドガСтарая Ладога/Staraia Ladogaをご紹介します。
 
 スターラヤ・ラドガは、年代記においてルーシの最初の支配者とされるリューリクが862年に作った(とされる)都市で、年代記を信じるなら現在ロシアにある中で一、二を争う古い町です。彼の子孫が9~17世紀初頭にかけてキエフ大公国、モスクワ大公国などの諸国を統治しました。

 この地には今でも城砦や土塁が残っています。雪原になってどこに何があるか分からなくなる前に見にいこうという魂胆です。


 スターラヤ・ラドガには鉄道駅がないので、最寄りの町はヴォルホフВолхов/Volkhovになります。モスクワからの列車はヴォルホフストロイ1 Волховстрой-1/Volkhovstroi-1に着きます。バスターミナルもこちらに併設されています。

 今回利用した列車はこれです。
 

 モスクワ・レニングラード駅Москва Ленинградский вокзалから「アルクチカАрктика/Arktika」号に乗車。11時間超の長旅です。今回はロシア軍の若者たちの移動に重なってしまい、満席でした。軍事施設は撮影禁止のこの国。おかげで列車内も撮影しにくい・・・・・・。

 11:52に到着した駅のホームと「アルクチカ」号。外はキンキンに冷えていました。


 駅舎はだいぶきれいです。





 バスターミナルはヴォルホフストロイ1の駅舎の端にあります。奥のガラス張りのスペースが待合室です。


 バス停はこちら。白い車の奥の、屋根のかかっている位置(写真右奥)です。かなり小さい。


 ここから発着するバスの時刻表はこちら。スターラヤ・ラドガへは、23番のヴォルホフВолхов-ノーヴァヤ・ラドガНовая Ладогаの路線バスでアクセスできます。だいたい30分に1本あるようです。料金は48ルーブルでした。しかし、相変わらず地方のバス停は張り紙だらけ。


 ヴォルホフ左岸に沿って北上します。


 下車するバス停は城砦の近くです。城砦が見えたらすぐの停留所で停まってもらえば大丈夫です。



 城砦前のバス停の時刻表はこちら。上段がヴォルホフ→ノーヴァヤ・ラドガ、下段が復路です。


 
 城塞が見えてきました。ちなみに手袋を外しているとすぐに指がかじかむくらいの寒さでした。

 
 リューリク公とオレグ公。しかしオレグって、この町と関係があったかな。


 現在保存されている城砦は最初12世紀に建てられ、15~16世紀に再建されたものとのこと。城砦の内部は博物館になっていて、中庭の部分にゲオルギエフ教会があります。ノヴゴロドのユーリエフ(ゲオルギー)聖堂に似てますね。


 こちらは木造のソルン(テッサロニキ)教会。


 寒い代わりに澄んだ空気。


 こちらは展示の地図。ヴォルホフ川流域に教会や修道院が点在しています。今でも現役のところもあります。


 城砦を出て、北上して聖ウスペンスキー女子修道院Успенский монастырьにも立ち寄りました。こちらは道路脇の門。


 修道院で焼くパンを売っていると張り紙がありましたが、残念ながらこのときは閉まっていました。


 風を避ける場所がなく、寒さも限界に近付いてきたところで、帰ります。ヴォルホフ→モスクワは、直通だと往路と同じ「アルクチカ」号20:17-6:50があるのですが、この時点でまだ14:30頃。これ以上時間をつぶすのも難しいので、別ルートを考えました。スターラヤ・ラドガはサンクトペテルブルグへのアクセスがいいのです。サンクトペテルブルグ→モスクワも本数がかなりあるので、帰りの足には困りません。

 ヴォルホフストロイ1からサンクトペテルブルグ・モスクワ駅へはラストチカ16:17-18:08が出ています。これを逃すと鈍行列車で2時間半前後かかります。モスクワ駅ではなくラドシキー(ラドガ)駅に到着する列車も多いです。午後発の時刻表はこんな感じです。


 スターラヤ・ラドガ14:45発のバスでヴォルホフへ。ラストチカに乗車して、サンクトペテルブルグで夕食をとってからモスクワへ帰りました。今度は暖かい季節に来て、周辺の修道院も見てみたい。

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