2019年11月15日金曜日

МЦД(モスクワ中央径線、貫通線)の2路線の開通

 モスクワでは11月19日から、МЦД(エムツェーデー)が開通します(なんと訳すべきか、難しい。直訳だとモスクワ中央径線。)。要は、これまでモスクワ・●●駅で終点だった近郊線(例外はあったけれども)が、モスクワ市内の鉄道線を通って別のラインにつながります。簡単に言えば、東京でいう湘南新宿ラインみたいなものが開通します。
 まずは第一弾として、2つの路線が開通します。各々の路線が、それほど工事が必要のないモスクワのターミナル駅(モスクワ・サヴョーロフスキー、ベラルースキー、リシキー、クルスキー駅)を経由して、近郊都市間を結びます。

 МЦД-1:サヴョーロフ・ベラルーシ線(図はWikiより)

 北にはモスクワ・サヴョーロフスキーСавеловский вокзал駅を越えてロブニャЛобняまで、西はモスクワ・ベラルースキー駅Белорусский вокзал経由でオジンツォヴォОдинцовоまでが直通で結ばれます。このルートは、シェレメーチェヴォ空港Шереметьево行きのアエロエクスプレスАэроэкспресс/Aeroekspressのルートとかぶっており、目新しさはそれほどありません(西へ行けるようになったのはいいのですが)。

 МЦД-2:リガ・クルスク線(図はWikiより)


 リガ方面のナハヴィノНахавиноから、リシキーРижский вокзал駅を通って市内中心部に入り、クルスキーКурский вокзал駅を抜けてポドリスクПодольскまで進む路線です。クルスク駅もリガ駅も元々通過駅でもあるので、工事はあまり必要ありません。
 計画路線はまだ3路線ありますが、それらは駅の改造工事が大がかりなものになりそうなので、開通はまだ先になります。
 注目すべきは、モスクワの人の流れの変化、そしてモスクワの通勤圏の拡大が見込まれるということです。中心部にオフィスがある場合、これまでよりも通勤圏が拡大し、ポドリスクあたりの比較的(モスクワよりも)安い地域に居住しても、場合によってはオフィスまで乗り換え無しで到達できるわけです。そうです!あのメトロ環状線に乗り換えずに済むのです。東京でも湘南新宿ラインのおかげで、高崎、宇都宮、小田原(特に上野止まりだった高崎と宇都宮)までが通勤圏になりましたよね。
 多分、モスクワは相当に居住環境が変わっていく気がします!(もちろんゆっくりとしたスピードで、ですが)楽しみです。

 なお、完成の暁にはこうなるらしい。(М24より引用)


 そうなると、МЦДの和訳は、「モスクワ中央貫通線」くらいの意訳でもいいかもしれませんね。

 乗車編はこちら
 

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