2025年9月11日木曜日

ロシアで販売するガジェットに「Max」のプリインストール義務化

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ロシア政府が伝えたところによると、9/1からロシアで販売されるガジェットには、メッセンジャーアプリ「Max」をプリインストールすることが義務づけられる。これは2023年からプリインストールが義務化されていたVKメッセンジャーと置き換えられる。
また、アプリストアの「RuStore」もプリインストールが義務となる。

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7月中旬からWhatsAppTelegramは、チャットはできるのに通話ができず、ぶつぶつ切れるようになっているのですが、その頃からMaxというアプリに切り替えさせる動きが出ています。例えば、学校で教員と保護者が使う連絡用チャットはMaxにする等です。

このアプリ、独立系メディアの報道によると、データを勝手に抜かれる機能が搭載されていて、保安庁に通信が筒抜けになるとか。

 


 


2025年9月10日水曜日

エレツに寄り道

 

  リペツク州に、エレツЕлец/Eletsという町があります。年代記によると1146年に記録されている古都です。モスクワが年代記に登場するのが1147年なので、1年違い。こちら(https://elets-adm.ru/elets/history/によると、1012世紀にロシアの土地の警備と防衛のために建設された一連の要塞都市のひとつとして生まれたとのこと。

 

州都のリペツクが建設されたのは1703年なので、エレツの方がずっと古いですし、古い町並みも残されています。

 

エレツ市内地図。見所は中心部に固まっています。この町にはバスターミナルが2つあり、一つは鉄道駅から徒歩6分の位置に隣接しています。中心部や第2ターミナルに行くにはバスやタクシーを利用することになります。

 

エレツ鉄道駅。ここから第1バスターミナルに向かいます。

ここでヤンデックス地図を確認しようとしたのですが、モバイルネットワークが不調で検索できず。取り急ぎオフライン地図を頼りに行動するしかありません。

 

駅の裏の通りに出てもそれらしき建物が見えず、左手にしばらく歩いていると、見えてきました。この三角屋根の小さな建物がバスターミナルです。

 

時刻表。

切符売り場で先にバスのチケットを確保しようとしたのですが、僕の乗りたかった時間帯のバスはこの日は出ないとのこと。ほかにも臨時運航中止の便があり、これは早々に確認しておいてよかった。しかし、どうしたものか。

 

係員によると、僕の乗りたかった時間帯に一番近いバスが第2バスターミナルから出発するとのこと。ここでは購入できないので、早めに第2ターミナルに移動して買っておいた方がよさそう。

 

さて、中心部に向かいます。第1バスターミナルと鉄道駅の間にあるバス停から1番バスで中心部まで行けます。ところが、このバスも時刻表通りには来ず。3040分待ってやっと乗れました。満員御礼。

 

公園が見えてきました。この辺で下車。


その対面には救世主昇天大聖堂 Кафедральный собор Вознесения Господня/The Cathedral of the Ascension

 

某所にあった観光者向けの地図。大雑把なオフラインの地図しか手元になかったので、分かりやすくてありがたや。

 

ミール通り。歩行者天国になっています。

 

 


この町、よく見ると通りの名前が現在のものと古いもの、2種類掲示されているのですよ。例えばこの写真の場所は、現在はオクチャブリスカヤ通りですが、以前はソボルナヤ通りでした。

 

ノーベル文学賞作家のイワン・ブーニンさん。

 

 

 

 

せっかくなので、手工芸博物館に入ってみました。

この地では19世紀以来、レース編みが名物です。

 

スタッフの方が実演してくれました。何本もある木の棒状の糸巻きを交差させて網目を作り、下絵のようにレースを編んでいきます。何度見せてもらっても、どの糸がどう絡まって形成されていくかうまく理解できないのですが、鮮やかな手さばきに圧倒されました。

 

そろそろ第2バスターミナルに移動します。中心部からは所要時間30分ほど。この時もモバイルネットワークが使えず、ミュージアムでバス停やバスの番号を教えてもらいました。地方都市だからか、どなたも主要な路線を暗記しているようです。おかげさまで助かりました。でないと街中で途方に暮れていたでしょう。

この建物が第2バスターミナル。半分は待合スペースでした。

 

近郊の路線図。


このバスターミナルからの都市間バス時刻表。

 

この時刻表には、エレツ→リペツクが記載されていません。窓口で確認したところ、別の町からさらに遠くまで行くバスに途中で乗り、途中で降りることになるのだそう。そして出発時刻40分前に構内放送があり、このチケットが販売開始になりました。350R。バスは満席でした。最近はネット購入できるチケットが多いのですが、これは難しそうなので、早めに来ておいてよかった。

 

リペツクまでは1時間半ほどの道のりです。ちょっと一休み。

2025年8月28日木曜日

モバイルインターネットのない世界

リペツク州に行ったわけですが…、街歩きをしようとヤンデックス地図を開いたところ、全然ダウンロードできず。困り果てて、近くのカフェで休憩がてら店員氏に尋ねたところ、「今日はモバイルインターネットが朝から全然繋がらない」とのこと。


実は例のクモの巣作戦以来、2025年7月からロシア全土でモバイルインターネットがしばしば遮断されるようになってきています。モスクワではそこまでひどくないので普段困ることはないのですが、土地勘のない地方では勘弁してほしい。今のところ、町中の人に聞きながらバスに乗ったりできているので、万事休すの事態は免れていますが、タクシーアプリは使えませんし、ネット検索もできませんし、非常に不便。

WiFiまで遮断されるケースも少ないながら報告されているのでカード決済できない事態に備えて念のためにいくばくかの現金も用意しました。どうなることやら。

2025年8月25日月曜日

レフ・トルストイ最期の地への旅(リペツク州)その2

レフ・トルストイ駅行きは7番プラットフォームから出発します。チケットは券売所で購入し、要パスポート。292Rで、座席指定制でした。

乗客はかなり多く、ほぼ満席でした。ここから1時間40分。

レフ・トルストイ駅前のバスターミナルに到着。


この駅発着のバスの時刻表。



先に文化教育センターКультурно-образовательный центрというところでチケットを購入します。このセンター内にも展示室があり、レプリカが多いものの、トルストイが作った学校やそこで学んだ人々のエピソードが紹介されています。


それから、線路に向かって進んでいくと、赤い小屋が左手に見えてきます。





ここが、体調を崩したトルストイ翁の面倒を見たオゾーリン駅長の家です。今ではメモリアルミュージアムになっています。

トルストイの服。

そして最後。駅舎は職員がいるときなら入れるとのこと。



恐る恐る扉を押すと、開いていました。職員らしきおっちゃんが出てきて、中のホールのカギを開けて、明かりをつけてくれました。ありがたや。


昔の駅で使われていた電話や照明などが展示されていました。


駅舎の裏には、トルストイの死亡時刻を示した時計があります。



おっちゃんが、「機関車を見て行きなさい」と声をかけてくれました。

病気になったトルストイが乗ったのと同じシリーズの機関車だとのこと。


さて、帰りのバスの時刻が迫ってきました。バスターミナルに戻ると、路上にバスがスタンバイしていました。ここでは運転手に直接支払います。帰りは乗客が少なく、自由席です。

 

バスターミナルから鉄道駅に移動して、モスクワへ戻ります。


リペツク鉄道駅構内。土産のキオスクは閉まっていましたが、軽食は購入可能でした。

 

列車はモスクワ・パヴェレツキー駅に到着しました。明日からまた仕事。

2025年8月21日木曜日

トルコ・アゼルバイジャン線の建設

アルメニアを北から迂回して、グルジア経由でバクーとトルコをむすぶ鉄道の建設が進んでいますが、⇒https://www.railjournal.com/infrastructure/new-line-between-turkey-and-azerbaijan-underway/

南回りルートも明日、発表されるとのこと。イスタンブールからバクーまで鉄道で行けるようになるといいですねえ。minval politikaより。

しかしまあ、アルメニアは蚊帳の外。

 

レフ・トルストイ最期の地への旅(リペツク州)1(リペツクまで)

モスクワの南、リペツク州に、文豪レフ・トルストイが最期を迎えた場所があります。とある天気のいい週末に行ってきました。


 




こちらが拡大図。リペツクЛипецк/Lipetskとレフ・トルストイ駅Станция Лев Толстой/Station Lev Tolstoyの位置関係はこうなっています。

モスクワから直接行く公共交通手段はないので、リペツク、或いは近く(地図上真ん中上部)のダンコフДанков/Dankov、左下のエレツЕлец/Yeletsなどからバスでアクセスすることになります。


バスの本数が多いのはリペツクからのバスで、14本出ています。




距離的に近いのはダンコフです。モスクワからリペツク行き夜行バスに乗るとダンコフで降りられるので、ここを散策してからレフ・トルストイ駅に向かうことが可能。




また自動車で30分ほどの距離なので、タクシーでもそこまで高額ではなく済むでしょう。

 

エレツからだと、11本。乗り継ぎして移動する方法もありますが、それだと4時間半以上かかるため使いにくい。





そういうわけで、リペツクのバスターミナルに到着。鉄道駅や中心部からはだいぶ離れています。


近郊行のバス時刻表。旅のはじまりっす。拡大してご覧下さい。次回に続く。



2025年8月15日金曜日

ヨシカル・オラとチェボクサルィ(マリ・エル共和国、チュヴァシ共和国)への旅(その2)

バスだと1541、トロリーバス14、マルシュルートカ77э44など、多数あります。所要時間は約30分。



ところで、ここチュヴァシ共和国ではロシア語のほかにチュヴァシ語も使用されているのですが、公共交通機関の中のアナウンスが2言語だったのはいいですね、こういうの。ちなみにマリ・エル共和国のヨシカル・オラではロシア語のみでした。





チュヴァシ共和国の暮らしや民族衣装が紹介されています。

この町の見どころはこの川の周りに集中しています。ヨシカル・オラほどコンパクトではありませんが、徒歩で回るのが手っ取り早いです。ナショナル・ミュージアムはチュヴァシ・ドラマ劇場Чувашский драмтеатрの隣。橋を渡ると公園になっていて、散歩したり、路上ライブをやっていたりと、市民の憩いの場になっています。


橋を渡って一周します。




ところで、路上ライブで「私の祖国ロシア」的な歌詞の曲を歌っていた方がいたのですが、この情勢でこの歌詞をこの共和国で聞くと、どんな意図があるんだろうと考えてしまいますね。


こんなところに「12の椅子」のオスタップ・ヴェンデル。ちょくちょく、ロシア国内各所で見かけますな。


ところで、すでにいい時間なのですが、この日はなかなか食事にありつけず。

地方都市あるあるですが、土日の昼夜は町中のレストランは結婚式のバンケットで埋め尽くされていたのですよ。町中の適当な店に入ると、一見席があるように見えて、すべて断られてしまいました。最終的に、劇場裏にあるビール博物館の警備員のおっちゃんに泣きついたところ、「あそこなら大丈夫だろう」という一軒を教えてもらいました。

 

ロドニクРодник/Rodnik


行ってみたところ、地下にあるスタローヴァヤでした。時間が時間だったので選べるものは限られていましたが、チュヴァシの郷土料理が食べたいと尋ねたところ、カカイ・シュルペКакай-шурпе/Kakay-shurpeというスープを勧められました。臓物を煮込んだ塩味のスープですが、臭みは一切なく旨し。これはもう一度食べたい。あとは帰りの列車用のピロシキを買い込んで、再び鉄道駅へ。


駅のプラットフォームには、シュパシカルШупашкар/Shupashkarの文字が煌々と光っていました。チュヴァシ語だと、「チェボクサルィ」のことを「シュパシカル」と呼びます。


日中の暑さと、歩き疲れとで、車内では爆睡でした。

翌日モスクワ着。今日も暑くなりそうです。


 

ロシアで販売するガジェットに「Max」のプリインストール義務化

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