2025年11月16日日曜日

ウドムルト共和国イジェフスク訪問(含む:インターネットの接続状況について)

 

 

仕事でイジェフスク行き。現地より報告。


ウドムルト共和国は郷土料理を推しているようで、ペレペチПерепеч/Perepechというお焼きのファストフード店が何軒もあります。そのファストフード店「ペレペチキンПерепечкин/Perepechkin」の公式ウェブサイトを開いたところ、次のような注意書きが。

「町全体でのモバイルインターネット」及びインターネットの問題のため、注文処理の時間が長引く可能性があります。お詫び申し上げると共に、早急な状況の解決を願っております」

 

現地では、街中や郊外では断続的ではあるものの接続できました。完全に遮断されていたのは、名高き「カラシニコフ博物館」。せっかくQRコードの音声ガイドがあるのに使えず残念無念。ここには館内専用のWiFiがあったので、こちらを使えということなのでしょう。ほかにも英語・ロシア語・中国語のオーディオガイドを切符売り場で借りることができ、展示ホールの監視員のおばさまには強く勧められました。

 

蛇足ですが、この博物館は子供連れの家族がたくさん訪れており、大人気です。地下に射撃場があり、自動小銃各種を借りて体験できます。お目当てはこっちのよう。

 

僕の後ろにいた家族の、僕の肩ほどの身長の少年が両親に、「僕、撃てるよ。教わったから」と言うのが聞こえてきました。学校の軍事訓練の授業で教わったのでしょうか。まだこんなに子供なのに。

 

写真はさらに小さな子供。博物館入口に、軍の職業別身長一覧が掲示してあります。

2025年11月13日木曜日

ロシア鉄道、トイレットペーパー使用量は1人当たり5cmを基準に

先日、某所で長距離列車に乗ったときのこと。

車掌が乗客のところを回って来ました。曰く「トイレをもっと丁寧に使ってください。すでに3度も清掃しているんです。それからトイレットペーパーがなくなりました。終点に着くまで補充はありません。途中の駅で店に行って買ってくることもできません」と説明。終点に着くのは翌朝で、まだまだ時間がかかるのですが。

 

しかし、数時間後には、一応どこかからトイレットペーパーは補充されており、最悪の事態は免れていました。

 

この列車、ほかにも様々なトラブルが発生し、車掌の堪忍袋の緒の強靭度をテストしているのか、下車後に辞めてしまわないかと、やや心配になるほどでした。これまで何度もロシア鉄道に乗ってきたこうやくんから見ても、特別きついのに当たってしまった気がします。しかし、トイレットペーパーは長距離列車にないわけにいきませんし、ましてや全行程の半分も行っていないのに切れるなんて、ストックが少なすぎるのではと、奇妙に思っていました。

 

そんな矢先、実際に関係があるかどうか不明ですが、こんなニュースを見かけました。https://x.com/SA61W/status/1985287833297223691

ロシア鉄道の車掌が動画で語っているのですが、ロシア鉄道は衛生用品の基準を削減したとのこと。これまでトイレットペーパーの数量を乗客1人当たり20cm、便座シート120人当たり50枚で計算していたところ、「最適化」によりトイレットペーパー使用量が1人当たり5cmになったといいます。あるとき、とある車両でトイレットペーパーがなくなったので、(動画の人物とは別の)車掌がどこかの駅で補充するため申請を上司に出したところ、上司はそれを拒否し、補充してもらえなかったそうです。到着すると、上司と車掌は事情聴取のため呼びだされ、最終的にトイレットペーパー不足は車掌に非があるということにされたとのこと。この事件がその後どう終結したのか、動画の車掌はまだ知らないのでこれから確認すると言っています。

 

僕が遭遇した件が上記事情と関係しているかは不明です。しかし、もしこの車掌が言うようなことが起きているのだとしたら、心ある車掌たちがつぶれてしまうのではないでしょうか。昔のように客対応のひどい車掌はさすがにもう長いこと見かけませんし、どんなに難しい乗客でも、どんなに古い車両でも、可能な限り対処してくれる、頼りになる存在です。かと言って上司の言うとおりにすれば、乗客がロシア鉄道はサービスが低下したと苦情を訴えるでしょうし、それも車掌が悪いことにされそう。サービスの悪さまで、昔に逆行してほしくないなあ。

 

僕の利用した列車の車掌氏のプロフェッショナリズムに感謝しつつ、いい人たちが働き続けられることを願います。

2025年11月9日日曜日

モバイルインターネットの接続状況(クラスノダール地方)

 ある事情で先日クラスノダール地方に行きました。ここのモバイルインターネットが壊滅的でした。代理店のスタッフ曰く、日によるとのこと。ただ、僕の訪問時は全くと言っていいほどつながらず、代理店やホテルでWiFiに接続しなければ業務連絡もできませんでした(注:今回はソチやアナパ、ゲレンジクといった黒海沿岸リゾート地には行っていないので、内陸部の話になります)。

 

 また隣のアディゲ共和国に足を延ばしましたが、ここもほとんどつながりませんでした。首都マイコープで町の人に聞くと、攻撃があるから仕方がないけれど、もう長いこと、ここ3日間はこの調子だと、うんざりした様子で語っていました。この地では大方の場所でカード払いできましたが、某所で端末機が通信不能になっていたので、WiFiまで停止していたという点で他所よりも程度がひどかったと言えます。モバイルインターネットがつながったのは、車がなくてはたどり着けない山頂でした。

 

 この2つの連邦構成主体内でもヤンデックス地図は閲覧や検索が可能で、ヤンデックス地図から旅行アプリの「ヤンデックス・プチェシェストヴィヤЯндекс Путешествия/travel.yandex.ru」に飛んでホテル予約もできました。しかし、ほかのアプリはネットがないので開かず。これは、ヤンデックスの一人勝ちだなあ。

 

 街中は、場所によってはカフェに電話番号で認証するフリーWiFiがありました。しかし日本の電話番号では認証が通らず、ロシアの番号が必要だったのと、VPNもモノによっては弾かれたので、これまで試した地域の中では制限が最も厳しい印象を受けました。

 

 クラスノダール鉄道駅にはロシア鉄道のフリーWiFiがありましたが、接続自体がなぜかできず。偶然のエラーだったのか、特別な事情によるものなのかは分かりません。尚、駅舎の一角ではロシア軍の壮行式らしきものをやっていて、物々しい雰囲気でした。笑顔と拍手で見送られる迷彩服の若者たちは何を思うのだろう。

 

 

2025年11月8日土曜日

ドネツクとロストフ・ナ・ドヌーとを直接結ぶ列車の設定

 Don24.ruによると、これまで直行がなく、乗換(ウスペンスカヤ経由)で連絡していたロシア・旧ドネツク人民共和国間にとうとう直行の列車が設定されるとのこと。正確には「ロシア側」はロストフかタガンローグ行きになる模様。バス以外にも直行便が出来ると、そのうち、モスクワ発の列車も設定されそうですね。ポクロウシク辺りがロシアの占領下に置かれると、ドネツクはもう安全圏と判断されたのかも知れませんね。(写真は Don24.ruから)


2025年11月6日木曜日

ペルミ鉄道駅の乗り場に気をつけろ!

先日の出張時の時のこと。


 ペルミからモスクワ行きの列車に乗車したときのこと。ペルミ-2鉄道駅でいつものようにプラットフォームの番号を確認し、そこに向かいました。


 駅舎内には「ゴルノザヴォツク方面」と「主要方面」の二つの表示があります。「ゴルノザヴォツク方面1番プラットフォームへ」という看板と、「主要方面へ」という看板を見た僕は、2番プラットフォームを目指して「主要方面」乗り場に向かいました。しかし、すでに停車しているはずの時間になっても、2番プラットフォームには列車が見当たりません。周囲の人々に尋ねたところ、どの方面かと聞かれました。どうやらゴルノザヴォツク方面にも2番ホームがあるらしい。そして彼らは「モスクワ行き」がどちらの方面かはよく知らないようです。

 

 ペルミ-2鉄道駅は駅舎を挟んで左右に線路が敷設されていて、それぞれに1から番号が振られているのです。駅舎に戻り鉄道職員に確認したところ、モスクワ行きはゴルノザヴォツク方面のプラットフォームに停車しているとのこと。向かってみると、こういう時に限って列車の車両数が多く、しかも自分の車両の停車位置が遠いのはお約束。加えて今回の列車は長すぎて、プラットフォームからはみ出していました。出発時刻が迫っていたこともあってか、一つ手前の車両の車掌が、「あちらはもうプラットフォームがないので、ここから乗ってください」と案内してくれました。

 

トヴェリ以来の、乗り遅れそうになる危機でした。これでもう失敗しないぜ!

 

最後に、ペルミ-2鉄道駅の時刻表。

2025年11月1日土曜日

ノヴォヤセネフスカヤ・バスターミナル(モスクワ)

 ノヴォヤセネフスカヤ・バスターミナルАвтостанция Новоясеневская/ Novoyasenevskaya Bus station。これまで紹介した中央バスターミナルやセヴェルヌィエ・ヴォロータ(北門)などより小規模ですが、先日行く機会があったのでご紹介します。

 

 最寄りの駅はモスクワ地下鉄オレンジ線の最南端ノヴォヤセネフスカヤНовоясеневская/Novoyasenevskayaまたはビッツェフスキー・パルク駅 Битцевский парк/Bittsevsky parkです。


出口はビッツェフスキー・パルク 駅の方が近く、ノヴォヤセネフスカヤ駅のプラットフォームにも同駅のプラットフォームに向かうよう表示があります。

 

 道路を突っ切ってまっすぐ進むと、見えてきます。


 右側がバス乗り場、左側にターミナルの建物があります。ここにも入口に金属探知機あり。


 路上に掲示されていた時刻表。トゥーラやスモレンスク、ゲレンジクに混じってヤルタ、エフパトリヤ、ドネツクといった行先が。ロシア占領地域の主要都市を一通り通過するバスもあるようです。そのほか、ベラルーシやウズベキスタン行きもあります。


 ターミナル内。ここともう一室があるだけです。


 内装はきれいにしていますが、全体的にだいぶ年季が入っているなあ。

 チケットサイトで運行会社を確認すると、多くがクリミアのバス会社のようです。料金も便によって倍ほどに差がありますし、特に高い方の価格はバスでこれほどするのかと思うほどです。同じ便でもタイミングによって価格が値上がりしており、よく分かりませんが、飛行機のような価格設定システムなんだろうか?あるいは、こういうところに燃料不足の影響が表れているのかもしれません。

2025年10月31日金曜日

ネット遮断中でもヤンデックス地図は使える

出張でバシコルトスタン共和国の首都ウファに来ています。朝からモバイルインターネットがほとんど繋がらず苦労しています


ところで、ほぼすべてのネットサービスが利用できない中、ヤンデックス地図はなぜか繋がるようになっていました。検索するとルートが表示され、バスなどの番号や時刻表、バスの現在地も確認できます。同じくタクシーアプリのヤンデックスGoも使えます。さすがに地図が使えないと外出がとんでもなく困難になりますし、知らない土地だとお手上げですからねえ。

そういえば最近の報道で、ネット遮断中もゴスウスルーギなど一部のネットサービスにはアクセスできるように整備するとあったので、その一環なのかもしれません。

ちなみに現時点では、ゴスウスルーギのアプリを開くと、「インターネットがありません」と表示され、オフラインで利用可能な分しかアクセスできません。ロシア鉄道も然り。

ウドムルト共和国イジェフスク訪問(含む:インターネットの接続状況について)

    仕事でイジェフスク行き。現地より報告。 ウドムルト共和国は郷土料理を推しているようで、ペレペチ Перепеч/Perepech というお焼きのファストフード店が何軒もあります。そのファストフード店「ペレペチキン Перепечкин/Perepechkin 」の公式ウェ...